湖北大谷山の雪と遊ぶ’16.1.3 晴のち曇り

 マキノピックランド-石庭-眺望ルート-大谷山-(ピストン)

 ようやく正月三日となって雪を楽しめました。はるばるマキノまで行って、それも歩き始めてから1時間近くたってから雪にありつけたのでした。今年はどうやら雪が少なそうで、この後も心配されます。

     
 ピックランドのメタセコイア並木    石庭地区からの大谷山方面

 石庭地区の正眼院あたりの鹿除け柵から登山口に取りつきましょう。雪が出てくるまでの間は山野草の話題や樹木観察しながら歩きます。本日は健脚組4名の愉快な仲間たちの同行で、以下の樹木等の話題で盛り上がっていただけました。

①ヒメジョオンが咲いており、早速ハルジョオンとの相違点でした。前者の茎は白い髄がつまっており、後者の茎は中空で指でつまむとへこむのですが、ヒメジョオンの茎はへこまずつぶれませんのですぐに違いが分かります。

②春のような陽気のために、春の七草も咲くのではとなって、ではそれはどうして覚えればいいのでしょうか。それは「ススハホゴセナ」と覚えましょう。もっとも田中方式で、種名の頭を並べただけですから、その意味はないですヨ・・汗
 では、ついでに秋の七草の覚え方はどうやったかいナ・・?、それは世間的にも公認となっている「オスキナフクハ」ですよね。

③カラスザンショウの古木が多数見られ、人間と一緒で古くなると刺が落ちて丸くなる。それにサンショウの仲間にはサンショウ、カラスザンショウ、イヌザンショウ、フユザンショウとあるが、サンショウ属の同定には刺の出方で見分けやすい。ついでに、葉ザンショウ、実ザンショウとかいいますが、これはサンショウ属はすべて雌雄異株のために、本ザンショウの雌株が実ザンショウ、雄株が葉ザンショウとなる訳です。

 サンショウー対生、カラスザンショウーランダム、イヌザンショウー互生、フユザンショウー対生

     

 左はカラスザンショウの樹皮の様子。老木の刺は脱落し、基部のいぼ状突起が残る。右は裂開した果実で、てかりある黒い種子が露出している。  

④ハナヒリノキの枯れた実が登山道沿いに沢山出てきました。さて、ツツジ科の中で有毒な種はとのことで、5種といっていましたが、6種ありました。

 ハナヒリノキ・アセビ・ネジキ・レンゲツツジ・ホツツジに関西では分布しないのですが、東北、北海道分布のイソツツジも有毒でした。


ハナヒリノキの枯れた実

⑤ホウノキ平(仮称・・・笑)あたりの太くて大木の、すっかり丸坊主となっているカエデが三本立っていましたが、さて、このカエデはなんというカエデだろうかと同定ができません。落葉を拾い集めてみたのですが、なかなか同定に苦しみ悩みました。
 葉は9や11裂、葉柄が葉身よりも長く見え、表側の柄に溝の有るもの、ないもの、鋸歯が重鋸歯や不ぞろいな欠刻状の鋸歯、葉の基部がハート形等いろいろな点から判断し、これはヤマモミジではないだろうかと判断しました。
 でもお墨付きの答えがほしく、ネット上で質問するのですが、なかなか返事が返ってこない状態でした。どうやらコハウチワカエデのような感じとの回答が出てきました。そういわれると裂片の様子が、短く尖るように見えます。それにヤマモミジの裂片は5~9裂のようですが、コハウチワカエデは5~11裂ですから合致しているようです。

 
ヤマモミジでなく、コハウチワカエデのよう・・

 さて、植物観察はこれくらいにして、いよいよ650mあたりからでしたでしょうか。お待ちかねの雪でした。そしてアイゼンもザックの底で、一日中ツボ足で歩けました。

     
     
雪のないイワカガミの新芽を鹿が食べ散らかす  ブナの二次林も素敵な景色  大谷山、山頂はもちろん、貸切です。

 同行者からの提供画像

     

 軌跡も頂きました。眺望ルートのピストンでした。

マキノピックランド8:35-石庭・大谷山登山口9:00-P704 11:08ー眺望ルート入口11:23-大谷山12:10~13:05
-眺望ルート入口13:39-P704 13:57-正眼院15:21~15:29-マキノピックランド15:49

 下山時は石庭地区の正眼院を見物してきました。帰宅後調べましたが、こちらのお寺さんの資料がほとんどないため、詳細は分かりませんでした。でも相当古い時代の遺跡のようです。

「奈良、平安時代北陸道9番目の鞆結(トモユイ)の宿場といわれていた石庭地区があるが、現在では宿場の面影はなく、ただ一つ八幡神社が鞆結神社ともいわれていたようだ。」とネットで見つけました。そしてその山裾にひっそりと相当の時を経た寺院が存在しています。もっともこれまでから寺の方らしき人の姿に出会ったことはありません。どうやらその寺の名は正眼院でショウゲンインと読むらしいです。曹洞宗で本堂には天平時代に行基作とされる聖観音が安置されているとのことです。

     
 前 門  本 堂 扁額には正眼院(ショウゲンイン) 

 

     
 こちらは駒札もみあたらず不明・・   梅が可愛く咲き初めとなっていた。 

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