京都西山に咲く花 ’16.7.7

 前回の西山情報であったオオルリソウかオニルリソウかの確認のために西山を徘徊してきたが、さすが猛暑でいつものようにゆったりとした花巡りとはならなかったのだが、まずはそのオオルリソウ等の確認結果である。


茎の毛は立たずに寝ているように見え
圧毛といわれている。 
       
果実は普通下向きにつくが、あえて上向き
にして写したものである。

 結果として、茎の毛が寝るような感じなら圧毛といわれるオオルリソウ、そして毛が立つ傾向にある開出毛ならオニルリソウといわれているようなことから、西山で咲くのはムラサキ科オオルリソウ属のオオルリソウと同定した。ちなみにオニルリソウの茎の拡大画像を貼ってみよう。ということで茎の毛の状況は大なる相違点が認められたのであった。これでムラサキ科オオルリソウは忘れられない植物となった。

 
比叡山で見たオニルリソウの開出毛

 他に咲く花は次のような種であった。

         
 オオバノトンボソウ(ラン科)蕾期間が長い    サワギク(キク科)花期が長い    これからのイケマ(キョウチクトウ科)

 

         
 ミヤマヨメナ(キク科)花期長しだが終盤    オオキツネノカミソリ(ヒガンバナ科)シベ長い   オカトラノオ(サクラソウ科)もう終盤 

 木本類でケンポナシ(クロウメモドキ科)を取り上げよう。この種は落葉高木で大きなものは25mにもなる高木だが、今回は15mくらいだったであろうか。いずれにしても、普通葉を手に取っての観察は極めて容易ではない種だろう。したがって、↓の写真は木の下への落下物ばかりである。

         
 左葉裏と花のついた葉表    葉裏は無毛    この写真はピンボケだが毛はなさそう?

 他にもヒノキバヤドリギ(ヤドリギ科)がモチノキ科のソヨゴに寄生しており、この種は京都府で絶滅危惧種の指定をうけているのだが、初冬のころには弱っているように見えたが、最近元気を取り戻してきたようだ。去年では近くのヒサカキにも着生していたが、今回探すも見当たらなかった。
 そして、山頂には比較的珍しいイソノキ(クロウメモドキ科)が、さらに、どなたでもご存じのカマツカ(バラ科)が果実を多数つけており、晩秋のころが楽しみである。

     
 ヒノキバヤドリギは超珍しい   イソノキは果実化が始まる 

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