京都大原野 野の花散策 ’16.9.23

 天候のよろしくない時期のため、やむなく野の花観察とせざるをえなかった。そのエリアを少々広げたために、前回にも書いていたものが今回は二種見られたことはありがたい。
さて、最初はその二種のノササゲ(マメ科ノササゲ属)とトキリマメ(マメ科タンキリマメ属)である。これで残りのタンキリマメは今秋中にどちらかで見つける宿題ができてしまった・・。
(笑)

       
ノササゲの葉は逆三角形、先は尖らない ノササゲの花   トキリマメの葉先は尖る トキリマメの果実は2個 


●マメ科三者だけでの区分点を取り上げてみよう。

属  種名   開花時期  花色  葉の様子 葉先の様子   果実の姿  熟す色 種子の色 
ノササゲ属  ノササゲ 8~9月  黄色  3小葉、基部よりが幅広  尖らない  種子1~5コ 紫色  淡青紫色
タンキリマメ属  トキリマメ  7~9月  〃 〃、〃  尖る  種子2個 赤色  黒、光沢有 
タンキリマメ  〃   〃 〃、上部が幅広 丸っぽい  〃 

 他にもマメ科ではヤブマメにヤブツルアズキが沢山咲いていましたが、これらはこちらからご覧いただけます。


『タンキリマメ』 以下の枠内は9月29日に追記

タンキリマメ(マメ科タンキリマメ属)を京都の北山通り近くにある某大学の構内で見つけました。なんと、花がまだ残っており、
果実は淡緑色から赤色まであり、おまけに(さや)がはぜて中の黒く光沢のある種が落ちずにぶら下がるのまでもあり。


     
タンキリマメの花     葉は上部が幅広い
     
 果実は種子2個熟せば莢が弾ける   莢が弾けても種子が落ちず、黒光り 

 

 次に秋に一番多く咲く科はやっぱりキク科であろう。本日見たもののうち、主たる種を取り上げてみよう。

       
ハキダメギク(コゴメギク属)   センダングサ(センダングサ属) タウコギ(センダングサ属)   オオオナモミ(オナモミ属)*

 * オオオナモミとの同定根拠は葉柄や茎が褐紫色になることが多いことや、果包の長さが2.5cmと大きいことである。一方、オナモミの葉柄や茎は淡緑色と言われ、果包の長さは1.4sm以下と小さい。また、オナモミは京都府下ではRDB上で、すでに絶滅種となっており京都では見られないハズだ。

 キク科での他にはノコンギク、シオン、ヒメジョン、ヒメムカシヨモギ、オオアレチノギク、フジバカマ、ヒヨドリバナ、ベニバナボロギク、ダンドボロギク、アキノノゲシなどが咲いていた。


 マメ科・キク科以外で目についた種をUpしてみよう。

       
 イボクサ(ツユクサ科イボクサ属) カナムグラ(アサ科カナハラソウ属)   スズメウリ(ウリ科スズメウリ属) ヒヨドリジョウゴ(ナス科ナウ属) 

 マメ科・キク科以外でその他に咲いていた種は次のとうり

ヘクソカズラ実、キツネノマゴ、ヒルガオ、コヒルガオ、ホシアサガオ、マルバルコウソウ、オオマツヨイグサ、ニシキソウ、ヤブガラシ、ツリフネソウ、センニンソウ、ヨウシュヤマゴボウ実、ヒカゲノイノコズチ、ミズヒキ、タニソバ、イヌタデ、ハナタデ、ポントクタデ、ネバリタデ、イタドリ、アカソ、ヤブマオ、ヒガンバナ、ヤブラン、ツユクサ、アオツヅラフジ実、クサギ実等


 最後にフジバカマへ吸蜜に飛翔してきた蝶たち4種

       
ツマグロヒョウモン♂   ツマグロヒョウモン♀ ミドリヒョウモン♀の暗色型  ヤマトシジミ♂ 

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