比良 白滝谷から西尾根の比良岳 ’16.10.15

坊村-牛コバ-白滝谷-夫婦滝-西尾根-比良岳-木戸峠-汁谷-笹平-蓬莱山-金毘羅峠-ゴンドラ山麓駅-JR志賀駅

 今回ほど、ただ歩くだけの山となってしまいました。やっぱり比良山塊はわたし的には花のない山といわざるを得ない山なんでしょうか。さて、今日の白滝谷コースは調べてみますと、私にとっては前回白滝谷を歩いてから6年ぶりの道のようでした。どうりではっきりとした記憶がなさそうでした。結果的に滝巡りとなりました。

         
明王谷の三の滝     クルシ谷の壁から落ちる無名滝    比良では超、名の通る夫婦滝

 ところが、林道終点から僅かに登りだして、その先にびっくり仰天が待ち構えていたのでした。牛コバから白滝谷を進めばすぐに林道終点ですが、左側に細いパイプの先から元気よく水が落ちていました。それより山道となり、少し進んでいけば若い先行者が左岸へズボンを脱いで渡渉しているじゃあないですか。エ~、このコースで渡渉なんて記憶にないがと・・、そしてそのすぐ上にも同じように左岸にかけてロープがぶら下がっているのが見えました。

 よし、ここで渡渉せずに、上の地点から上手く渡渉できないのかと上がってみたのです。ところが、こちらの方がとてもじゃないが靴のままでは無理と見えたのです。仕方ないと戻って下流地点をもう一度しっかり見るのですが、やっぱり靴やズボンは脱がないと無理そう・・、ということでやむなくズボンや靴下をザックに入れ、パンツ一枚になって靴は紐でくくって首から下げた状態で、ロープを持ちながら何とか流されることもなく、無事に左岸へ立つことができたのでした。

     
上流の渡渉地点はとても無理?    下流を渡り終えてから撮りました。 

 こちらを見ていた先行者に聞けば、前回来た時にはこれだけ増水していなかったらしく、靴を履いたままで渡渉したのですが・・と言っています。ヘ~、これだけお天気もいいのに、こんな日に増水ではこれからの白滝谷は歩くのにも要検討だなと思う始末でした。おまけに、10分もしないで、今度は右岸への渡渉しなおしが待っていました。こちらの渡渉は今日の増水程度では、ぎりぎり靴脱ぎしないで渡り切れました。でも、背が低ければ女性の方なら、こちらでも靴を脱いでの渡渉の方が事故は免れられるでしょう。

 その後はのんびり渓谷の風景を眺めながら、久しぶりの白滝谷コースの谷歩きとしましょう。クルシ谷へは登山道からは上がれないようですが、前方の壁から勢いよく滝となっていますが、名前はまだないようです。そして右の本線を上がれば、すぐで木製の急な階段をやり過ごすとその先へスベリ石の案内が目に入ります。少し降りれば岩をこれまた元気よく舐め滝のように流れています。

 
見事な渓谷美

 戻って20分ほども歩いたでしょうか。流れに橋が架かり渡れば祠が祀られた休憩舎があるはずです。ところがそこまでのCa820を降りて流れに着いてびっくり、あるはずの橋も流されてしまったようで、以前私が登った時にはそちらには木の橋があったのですが、こちらもその跡形もなく、その代わりにこちらから渡渉せよと言わんばかりの赤テープが、少し上流に揺れているではないですか。でも、この一帯は先ほどの下の渡渉地点と違い、流れも緩く深さも浅いために渡りやすいようでした。

 そして、滝巡り第三弾の夫婦滝でしたが、6年前に見た時より二本の滝の手前の樹木の枝が相当伸びてしまっているようで、滝の見える範囲が少なくなっているような気がしたのでした。これからは、これではこれまでのように、比良の夫婦滝を見に行こうなどと、安易な気持ちではやってきても、この眺めでは「なぁんだ、滝が見えないやないか・・」との声になってしまい、せっかく衰えた体力を使ってここまでやってきても、仕方ない滝となってしまうのだろうかと思ってしまうと一抹の寂しさを覚えるのでした。

 昼食もまだのために、滝見台から戻っても休憩舎で一服もせずに、また、渡り返して少し後戻りし、Ca820の比良岳西尾根とりつきから、まずは200mほど急登をやってニセピークのCa1020を目指しましょう。そのピークから真東にガレが目に入りますが、雑木林の山頂でほとんどあたりが見えません。少し南へ進んで、東を緩やかに下れば見事な緑のコルに降り立ちます。でもスケールがそんなにないためにすぐ比良岳へ登り上げましょう。控えめな岩が散在しているのが目に入れば比良岳ピークはすぐ近いのです。

 ちょうど計ったように比良岳山頂へは12時到着で坊村から谷歩きにやや時間がかかってしまい、3時間近くもかかってやってきたようです。ブナ林の山頂には穏やかな空気の中で柔らかな感じの日差しを浴びて弁当を広げましょう。静かなひと時が流れ、私好みの至福の山頂となりました。目の前には意気な姿のブナが君臨しています。しかし、積雪期ではやっぱり琵琶湖バレーからのスキーヤーへのBGMが耳障りになるだろうな~と思ってしまうのでした。

     
 比良岳のブナピースの大木   比良岳の南に蓬莱山がある 

 半時間ほどで腰を上げ、後は予定どおり縦走路の比良岳道標に出て木戸峠へ降ります。その峠に着けば、クロトノハゲへは崩落進んでいるようで通行止のロープが何重にも張ってあります。やっぱり、そうなのか、あの間は今後は直しての開通は困難ではないだろうかと思ってしまうのでした。もちろん予定していませんから反対の汁谷へ下ってから笹平を目指します。

 二年前の4/19に残雪の上のスキー場地を汗ふうふうで登り上げたことがあるなぁと思い出しながら、こんどはコンクリート道をふうふう言いながら、観光客で賑わう笹平でした。今日は三連休中日の上天気ですから、黒山の人だかりでした。こちらは最後の高みを目指しましょう。この最後のスロープがヨレヨレです。そうはいいつつも若いアベックなどの登りに負ける訳にはいきません。どんどん追い抜いてようやく1等三角点地へタッチでした。

 山頂でもやはり、観光客いっぱいですが、下の笹平は若い夫婦で子連れのファミリー主体のようでした。山頂へ着けば、こちらの観光客は中高年の相当お疲れモードに見える方々が多く、芝生に足を投げ出しての、参った・・というような姿が多く見えるのでした。

 
武奈をバックに蓬莱山

 こちらは休むことなく、そのような人ごみを縫うように下って、金毘羅峠コースに入ります。こちらのコースもこの時期です。イワカガミの光沢ある葉ばかりが見えるばかりで、他に見るべきものはなく、山頂から15分もかからずに金毘羅峠です。ここで左右の三叉路となりますが、予定の今回は久しぶりに左折してゴンドラ山麓駅へ下山としましょう。


金毘羅峠の道標

 こちらのコースも前回の金毘羅峠から山麓駅歩きから3年ぶりでしたが、この時期いわんや見るべき植物無しの状況には、なんでこんな時期の山歩きをするのだろう・・と考えてしまうのでありました。山麓駅からの路線バスを横目に、上で通った木戸峠の名前の発祥の集落である木戸を通り、立派な樹下神社に無事下山のお礼参りとしてからJR志賀駅となったのでした。本日はやや速足で16kmをほぼ6時間で歩いているのでありました。バカみたい・・~笑

 本日の軌跡は↓のとおり(画像クリックで拡大)

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