比良 雪少な目の武奈ケ岳 ’17.1.7 晴

 比良駅-イン谷口-正面谷-金糞峠-南尾根-コヤマノ岳-武奈ケ岳-東稜-広谷-イブルキノコバ-八雲原-ダケ道-イン谷口-比良駅

 昨年に続いて今年も温暖化でしょうか。比良の表から登れば山は東向きですから、当然雪があっても裏側の坊村からの道よりは雪の少ないのは当たり前なのですが、こうも雪のないのも困りものでしょう。正面谷の青ガレさえまったくの岩場ばかりしか見られません。ならばとのんびり滝巡りしながらとします。

     
 まずは『かくれ滝』    次は『金糞滝』いずれも水量少なし

 さすがの青ガレも岩だけで雪0であるのならば・・、です。ただ歩くだけですから、それに金糞峠に上がっても風もなくいつもよりずっと楽に上れました。ところが、峠をくだればとたんに薄っすらと雪景色となります。予定通り南尾根からコヤマノ岳を目指しましょう。
 しかしながら、歩けど歩けど雪は一向に多くならなくて、いつのまにやら稜線でした。それでも足元に少しばかりの雪景色の中にブナの王様が君臨しています。この大木を目にすればいつでも心安らげます。さらに少し進めば稜線からは白山達の高峰が銀色に輝いています。ここまでつまらない歩きだな・・と気が乗らかったのですが、ようやくにしてアルプス方面を眺めて気分高揚で、これなら武奈の頭に早く行こうと気が急きます。

     
 コヤマノ岳のブナ   コヤマノ岳稜線からの眺めもいいが・・

 さぁ、武奈が待っていると足も速くなります。見上げれば頂の多くの人たちが嬉しさのあまり興奮状態の動きのように見えないでもありません。もちろん、当方も久しぶりのこのような眺めに大興奮でした。考えてみれば正月明けのこの時期に、武奈のここまでアイゼンも装着せずに上がってきたのも何年ぶりでしょうか。雪はあっても印しだけの雪で、これぞ雪印のチーズ・・?ではない、印しだけの雪の武奈ケ岳山頂であったのですが・・。

 ま、なにはさておき、雪はないに等しかったのですが、武奈からの大パノラマに出会えましたから、いつもの年よりさらなる良い年を迎えられそうな、気分上々の今年の武奈初登頂に大喜びとなりました。いつもなら頂上には長くても半時間も居座らないのですが、今日の大展望に誘われて1時間近くも眺望に見惚れてしまいました。

 さぁ、充分満足の頂をこれくらいにして、下山にとりかかろう。この後の予定は久しぶりの東稜を広谷へ降る予定にしています。三角点への最初の挨拶を忘れているのにも降りるようになってから気のつく始末で、優しくタッチした後に、東への尾根筋を見れば、やっやっ、先行者がいたのかもうトレースが見えます。あれ~、先を越されたか。でも仕方ない、と予定の行動どおりとするのでした。

 
振り返って武奈の頭を見上げる

 そして、今日はスノーシューなしのために、軽アイゼンで先行者のトレースを拾いながら予定通り広谷小屋手前の沢にかかる橋そばへ下山したのでした。そこには先行者4名の姿があり、「トレース泥棒させてもらいました。」と礼を言って先に行かせてもらいます。

 イブルキノコバまで上がってくれば、どうやら後で分かったのですが高校生のようでした。その多くのメンバーが全員空身で上がっていくのと交差します。こちらは八雲ケ原で八雲観音さんにお礼参りを済ませ、振り向けば先ほどの高校生たちのHEI〇〇と書かれたテントが張られていました。テントが多数あって、どうやら明日は雨予報なのに気の毒なテン泊のようで、主のいないテントだけで静寂の森でしたが、さぞや今晩はきっと元気な青年たちの賑やかさで、周辺の鹿君たちも迷惑なこととなるのでしょうか。笑


八雲観音様もこれではそう寒くないでしょう・・。

 八雲から北比良峠へ向かうと、昔のキャンプ場の水道設備跡の平地に数えきれないほど大勢の青年男女がデカイザックを置いて、賑やかになにやら準備らしくうろうろしています。この後の行動をどうするのでしょうか。別に質問もしなかったために分からなかったのですが、彼らの以後の行動を想像をしながらこちらは歩き回るのも一考でしょう、いやぁそれも面白味の一つでしょう・・・。

 なぜならほんとうのことをいえば、こちらはそのメンバー達のいで立ちと比べれば、あまりにちっちゃいザックでの一人歩きのために、声すらかけることはできませんでした。ミジメ~・・。そしてこの後は東向きの斜面のために、雪は消えてないだろうと読み、北比良峠でアイゼンを片づけて、後はダケ道をただひたすら下るばかりでした。
 しばらく雨が降っていなかったのか、この道の後半部もほとんど乾ききっており、いつもと違い歩きやすくこんなに楽に下山できたのも久しぶりのような気がしました。これはきっと、いつもボランテァの方の道整備のお蔭でしょう。感謝に堪えません。

 そして、大山口の河原で後始末をし、後はのんびりとJR比良駅まで帰るのでした。どうやら、今年一年も楽しい山々との付き合いができそうです。本日もここまでお付き合い有難うございました、そしてお疲れ様でした。。


大山口の河原

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