京都北山に咲く花 ’17.4.6 曇

 今年もそれぞれの山々で咲く花巡りを楽しむこととしよう。まずは北山からである。こちらの花は何と言ってもやっぱりシロバナネコノメソウ、キンシベボタンネコノメソウにボタンネコノメソウであろう。本来であればこれにヤマシロネコノメも咲いたのであるが、希少種であるこの種がこちらの地では盗掘に逢ってしまい、今年もやっぱり影も形もないのが寂しい。その種の本場である西山でしか見られないのだろうか・・。

 まずはユキノシタ科ネコノメソウ属からご覧いただこう。

 ①もちろんハナネコノメでなく、その母種である『シロバナネコノメソウ』からである。最もこの種はほとんどが蕾硬い状態であったが、本日は日のあたる部分のみ開花状態でそれなりに出会うことができたのであるが、この種は後一週間くらいでほとんどが満開となることだろう。
 もっとも、京都では古よりこの種をハナネコノメと見立てているようだ。私も利用する20年ほど前に初版された山溪ハンディ図鑑にもハナネコノメは本州福島県から京都府に分布と掲載がある。しかし、私は近年の図鑑やネット上に記載されている相違点等から判断して、敢えて『シロバナネコノメソウ』と呼ばせて頂いていることをお断りしておきたい。

         
・萼裂片が白色で先は尖り気味    ・葉や茎等に白軟毛が多い    ・徹底的な同定ポイントは花粉色が黄でなく白色 

*=↑の同定ポイントの赤字部分がハナネコノメとの主たる相違点であろう。

 ②続いて『キンシベボタンネコノメソウ』について

         
 ・ボタンネコノメソウの変種、また、葯は黄色   ・ 根生葉は開花時にも残る   ・ 雄シベは8個で萼裂片の2/3長で萼から出ない
*1=よく似た種でヒメヒダボタンは葯は黄色で同じだが、雄シベの長さが萼とほぼ同長であるのがキンシベボタンネコノメソウとの相違点
*2=ヒダボタンは雄シベの長さが萼とほぼ同長だが、葯の色が暗紅色である点が、ヒメヒダボタンとの相違点

 ③『ボタンネコノメソウ』について

         
・ 雄シベは8個で、萼裂片よりも2/3ほどと短い    ・根生葉は開花時にも残る   ・ 葯は暗紅紫色、また、萼は暗赤褐色

 ④『その他の種』について

     
 タチネコノメソウ 葉は隙間多し    ネコノメソウ 雄シベ4個

 次に他の山野草等について

         
 トウゴクサバノオ 咲き初め    カテンソウ 咲き初め   ミヤマキケマン 咲き初め 
         
 ユリワサビ これからが見ごろ    ミヤマカタバミ 咲き初め    ヤマルリソウ これから更に咲く
         
フサザクラ 満開     コチャルメルソウ 花弁7~9裂    フッキソウ 蕾でまだまだ

*=スズシロソウは今年は特に開花が遅いようだ。キブシ、ダンコウバイは蕾で、ニワトコ、クマシデは蕾硬しであった。 

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