比叡山に咲く花 ’17.4.16 晴のち曇

 今年の比叡山へは、山野草のうちで比較的早咲きのグループであるシロバナネコノメソウとバイカオウレンの花時を逸してしまったが、今回は幸いにもエイザンカタバミの凄い数の満開時に出会うことができた。それにこの時期の花であるユキノシタ科のネコノメソウ属のいろいろな仲間たちにも出会えた。

 まずはカタバミ科のエイザンカタバミである。当地の花はほとんどが白で、薄紅色の種はあってもそのつもりで見ないと紅は極薄く、どうしても白花に見てしまうほどであろう。

     

 

 続いてユキノシタ科ネコノメソウ属のいろいろであるが、取り分け関西人には比較的珍しいイワボタンが上手く満開時に出会えるなど7種も見られたが、そうはいってもこの時期ともなれば相対的にやや遅きに失した感がある。

イワボタン シベ8個 葯が黄色 

 以下の種の同定ポイントを簡単に記したが、本来であれば萼の色、萼の直立か斜開か平開等や葯の色、萼は細長く先が尖るか丸っぽいか、萼茎等に毛が多いか少ないか。花粉の色、シベは4個か8個かや、シベが萼より飛び出るか出ないか、シベの長さが萼と同じくらいか萼の2/3くらいと短いか、あるいは葉の対生か互生、花時に根生葉のあるなし等を総体的に観察したうえでの同定となることも必要であろう。

     
シロバナネコノメソウ 花粉白色 ボタンネコノメソウ シヘ萼の2/3と短め、萼暗褐色 
     
 キンシベボタンネコノメソウ 葯2/3黄色  ニッコウネコノメソウ 萼平開、シベ飛出る  ネコノメソウ シベ4個で葯黄色、対生

 続いて他の山野草等についてだが、トウゴクサバノオが満開で大繁茂だった以外の種はそんなに多くはなかったようだ。他にフタバアオイが咲いたばかりの様子であった。また、カタクリもチラホラ咲き初めであった。

 
 トウゴクサバノオ 満開一杯咲乱れ

     
シロバナショウジョウバカマ 咲初め   群落のヤマルリソウ 満開 アオハコベ  満開
     
 ノミノフスマ 葉細長、萼より花弁長  ヤマエンゴサク 残花  バイカオウレン 残花多し


 最後に木本類だが、イワナシが咲き初めで可愛く咲いていた他、早春の木々であるタムシバ、キブシ、アセビ、ヒサカキ、クロモジが満開であったが、ダンコウバイにミツマタが残花の終盤で、これからの木々ではアブラチャンは咲き初めとなっていた。

 
イワナシ 咲き初め 

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