京都西山に咲く花 ’17.4.29  曇のち雷雨

 

 今回は乙訓の自然に詳しいメンバーによる観察会へ参加させていただいた。沢山の植物たちに出会え、楽しい一日とすることができた。こちらのフィールドはまだまだ自然がいっぱい残っているようで、植物層の豊かさが感じられた。これからも季節を変えた観察行となることだろう・・。

 最初はユリ科から変わったシオデ科サルマメの花にようやく出会えた。この種は思いのほか山歩きの中でも名を知る人はそう多くはなさそうだ。背の高さはせいぜい1mにもならない小型植物であり、花も派手さはないことから、「アッ、サルトリイバラだ!」くらいで素通りされるのだろう。棘の多いサルトリイバラと違いほとんど棘がないことも相違点である。果実は熟せば8月ころには赤色となる。

 
 サルマメ (サルトリイバラ科)雌雄別株の雌花

 樹木も次第に開花が始まりそうだ。ニガイチゴ、ノイチゴにナガバモミジイチゴなどのキイチゴ類も開花が続きそうだ。それにコバノミツバツツジが終わりそうになれば、コバノガマズミ、カマツカ、モチツツジにヤマツツジもそろそろ開花が始まりそうだ。そんな中に比較的分布が限られるハナイカダ(ハナイカダ科)の雄花が満開となっていた。また、竹藪地も通過したのだが、ここにはキッコウチクといい、比較的珍しい種にも出会えた。それにクワ科のヒメコウゾも咲いている。こちらは同科には雌雄別株が多い種にあって、ヤマグワとともに雌雄同株であることから同定し易いようだ。サルトリイバラやニワトコは緑色の実になったところで、ウワミズザクラは満開であったり、緑色の実がまばらについていた。

         
 ハナイカダ(別名ヨメノナミダ)雌雄別株   キッコウチク(亀甲竹)    ヒメコウゾ 上に雌花、下に雄花つく 

 野花もいろいろ咲き、中でもカキノハグサと同じ仲間のヒメハギ科ヒメハギが満開で、小さな白い花を咲かせるセントウソウは群生していた。とりわけ溝沿いにセキショウが丁度花をつけていたのにも初のお目見えであった。他には今はニガナ、オオジシバリ、ウマノアシガタ、タネツケバナにマツバウンランなどが満開であり、咲き初めとなっているのはホウチャクソウ、コウゾリナ、アメリカフウロ、ハハコグサ、スズメノヤリなどが満開となることだろう。

         
 ヒメハギ(ヒメハギ科)    セキショウ(ショウブ科)    セントウソウ(別名オウレンダマシ)

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