比叡山に咲く花 ’18.4.13 晴のち曇

 これまで比叡山花巡りに何度か通ったが、ようやくにしてトウゴクサバノオの群落の満開に出会うことができた。この種はあちこちで見てはいたが、これだけの群生を気軽に見られたことは感動の一語につきない。紹介していただいた山友にはお礼の言葉もない。
 というのも満開となるには太陽の日差しはもちろんその頃に山へ向うのもドンピシャはなかなか容易ではなく、気難しい花ではなかろうか。今日も後半では曇ってきてしまい、小さな花はもううつむいてしまっていた。これでもうこの花との出合は卒業となるのだろうか。

     
トウゴクサバノオ(キンポウゲ科シロカネソウ属) 実が魚の尾の形になる

 次はユキノシタ科ネコノメソウ属の種だ。こちらは花期がやや早めで、開花がことさら早かった今年は4月中旬だというのに、その仲間の最終ランナーであるニッコウネコノメソウすらも、終盤となっていた。もちろんネコノメソウにヤマネコノメソウは雑草なみにどちらを歩いていても出会える。他に同じユキノシタ科のチャルメルソウやコチャルメルソウはもう終盤となっていた。

       
シロバナネコノメソウ  イワボタン  ボタンネコノメソウ  
 


比叡山の山域でのネコノメソウ属は以上
で今年は見なかったが、タチネコノメソウ
も去年見ているため、計8種を確認したこ
ととなった。
   
キンシベボタンネコノメソウ   ニッコウネコノメソウ   

 この時期にはアブラナ科タネツケバナ属も、どちらの山でも向う谷筋あたりには満開のようだ。この花は十字状花といってどの種も同じような姿のために、見分けるには果実の長短と茎への毛の有無等がポイントだろう。しかし、そのほかにもいろいろな種が多いために確実な識別は容易ではなさそうだ。

     
オオバタネツケバナ 側小葉が全縁  オオケタネツケバナ 茎、実有毛  ニシノオオタネツケバナ 茎、実無毛 

 山野草の他には以下のような種が満開や咲き初めとなっていた。他にもキランソウが雑草のごとく咲くもそろそろ終盤で、ショウジョウバカマがまだ咲き残るなど、この春の植物界は開花の前後が異常に甚だしく、これも地球温暖化の原因のひとつなのだろうか・・。

     
エイザンカタバミは曇りでうまく咲くのは少しだけ  ヤマルリソウはあちこちに大群生  ヤマルリソウとミヤマハコベ 
     
 イカリソウは咲き初めでこれからだ  バイカオウレンはもう終盤で実姿ばかり  ミヤマキケマンも満開

 樹木花はまだまだこれから咲く花が多いだろう。でもヤマザクラは散り、タムシバにダンコウバイ、アブラチャンにヤブツバキも終わり、クロモジ、カナクギノキ、キブシたちもほとんど咲き終わりであろう。だが、コバノミツバツツジは稜線を行けばまだまだ満開状態が続いていた。

     
ニワトコの花も終焉   ニワトコの若い果実  ナガバモミジイチゴは盛り
     
ミツマタは終盤   シキミは終盤 ドウダンツツジは満開 

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