ポンポン山のカタクリ ’19.4.8 晴

 ようやくポンポン山にも春が来ました。一面に広がるカタクリが一斉に咲き始めました。この花園へは毎年入らさせていただいていますが、心ある皆さんのお力によって、多くのハイカーがポンポン山へ足を運ぶことになっています。何度も来る人はもちろん、中には「ポンポン山にもこんなに素晴らしい花いっぱい咲くところがあったんですね・・」と声が交わされています。せいぜいマナーを守って花巡りを楽しませて頂きたいものです。♪♪

    ポンポン山に今年も春の妖精がやってきました。まだまだ蕾もいっぱい
ありますからどんどん咲いて多くのハイカーを待ち受けてくれることでしょう
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  見事に山野草の女王であるカタクリが満開となりましたヨ~ !!  

 サワオグルマは山麓の日当たりよい湿地などを好み、毎年咲かせてハイカーを喜ばせてくれるキク科の花なのです。

         
     サワオグルマ(キク科キオン属)    

 今年も何度も目にしたシュンランが元気に咲き誇っています。ところが、当地ではスミレの仲間はやや少なめとなっているように感じますが、とりわけ残念なのはアリアケスミレの姿がまったくないのが気になります。でも、ニオイタチツボスミレがようやく控えめにお目覚めのようでした。

     
 シュンラン(ラン科シュンラン属)   ニオイタチツボスミレ 
     
 ノミノツヅリ(ナデシコ科ノミノツヅリ属)*   キュウリグサ(ムラサキ科キュリグサ属) 

 * ノミノツヅリはハコベの仲間なのに花弁が裂けない数少ない5弁花である点が大きな区別点です。仲間は5弁花でも二つに裂けるために10弁花に見える種がほとんどです。しかし、ノミノツヅリの花は直径5mmほどと極小さな花のために気がつかずに踏みつけかねません。要は花への関心度を問われる種といってもいいのでしょうか。
 なお、ナデシコ科で裂けない5弁花は、わたしのテリトリーではノミノツヅリとツメクサの二種だけですから覚えやすいですね。そして、この二つの区別点は花柱3個がノミノツヅリで、ツメクサは花柱5個であるのが違いです。これらは自然度の高い地でしか出会うことは少なくなってきています。


 さて、草本から木本類です。のどかで明るい春の山、まさに山笑うシーズンがすぐそこにあります。中でもツツジ科のトップはなんといっても関西圏ではやっぱりコバノミツバツツジでしょうか・・。まだ咲き初めの段階ですが、やっぱり綺麗ですね。

 ツツジ科は大きな科で日本には100種を超える種類があるといわれます。とりわけ、ミツバツツジの仲間は手持ち図鑑によれば14種もの解説があります。その代表格はなんといっても『ミツバツツジ』でしょうか。この種の大きなポイントは雄しべが5個であることでしょう。勿論、その他にも同定ポイントはいろいろあるのですが・・。
 ところがこの種の分布域は決して広くはありません。それは関東地方から近畿地方の太平洋側の狭い範囲に自生しているといわれます。というより関東方面の山々では多く見ることができますが、近畿圏ではミツバツツジの本家に出合うことはなかなか容易ではありません。というより見かけるのは「コバノミツバツツジ」ばかりといってもよいくらいです。トホホ

         
雄しべが10個で、ミツバツツジは5個    春いち早く咲くコバノミツバツツジが綺麗    葉が小さく葉柄が有毛なのも区別点の一つ 

 ポンポン山の山頂で樹木多数(17種確認済)のうち、今日は三種が気にかかりました・・。

         
 カマツカ(バラ科カマツカ属)の冬芽動き遅し   カナクギノキ(クスノキ科クロモジ属)冬芽膨らみ     ウワミズザクラ(バラ科サクラ属)葉芽展開始まる

 途中での開花はキイチゴの仲間で一番早いクサイチゴが咲くも、でも、ナガバモミジイチゴしか撮れませんでした。そして、イヌブナの大木にはヤマコウバシと同じように4月も過ぎた時期なのに枯れ葉が落ちずにまだ残っていました。

         
ナガバモミジイチゴ(バラ科キイチゴ属)    イヌブナの枯れ葉がまだ落ちていない     ポンポン山は時間早く人少ない

 今回は予報を信じて早出早着きの山としました。お蔭で帰宅後半時間もしないで雷を伴う夕立が降って来ましたが、運よく濡れずに帰っていました。ホッ!、昨今の予報官をこれからは信じることとしましょう・・。笑

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