京都北山 愛宕山 樹々の花々鑑賞歩き ’19.5.22 晴

 保津峡-西尾根-水尾岐れ-愛宕神社-三角点-大杉谷-清滝-阪急嵐山

 愛宕山のミヤコツツジとオオウラジロノキの花もそろそろ咲いていることだろうと登ってみました。ところが、ミヤコツツジは何とか残り花が見られましたが、オオウラジロノキはほぼ終わっており誠に残念でした。それにこれも見ようと思っていましたウラジロノキは残念ながら、花はまったくついていませんでした。トホホ

 それではミヤコツツジからご覧いただきましょう。さて、ミヤコツツジとはヤマツツジとモチツツジの自然交雑種で京都に多いことからの名といわれます。関西では六甲にもよく見られるとネット上にも記事がありますが、わたしてきには愛宕山のミヤコツツジは近年とみにその数を減らしているように感じています。それが証拠に今回でも一株しか出会えませんでした。今日はその傍らにはヤマツツジがほとんど終盤となっていましたが、モチツジはその近くでは完全に終了しているようで一株も花はみかけませんでした。今後は西山や比叡山等で楽しみたいと思います。

 ミヤコツツジに初めて出会えば、ハイカーのどなたでも次のような状態となることでしょう。山中を歩いていると遠目にも、「アッ、赤紫色のツツジが咲いている!、でも、あの色あいはあまり見たことない色のツツジではないか・・」と気づくはずです。
 それがまさにモチツツジとヤマツツジの自然交雑種であるミヤコツツジです。近づけば、花の色は淡い紅紫色で上面の花びらに濃い色の斑点があります。そっと触ってみれば、萼、花柄には粘りはほとんどなさそうです。「これがミヤコツツジなのか・・?。」となって感動すること請け合いでしょう・・。要は花も葉もモチツツジよりやや小さい目な感じであり、いろいろな状態が二つのほとんど中間、いや、ややモチツツジ似かな・・とのわたし的な感想です。

         
    どうにか残花が見られましたミヤコツツジ     

 モチツツジやヤマツツジはハイカーならどなたでもよく出会っておられるハズですから。いまさら確認する必要もなさそうですが、今日そのミヤコツツジの近くになんとか咲き残っていたヤマツツジです。ところが今回のモチツツジは近くには全く見られず、下山口あたりでも完全に咲き終わっていましたので、先日別の山で撮ったモチツツジですが、ミヤコツツジとの様子をご覧願いましょう。

     
 ヤマツツジ    モチツツジ


 次のお目当てはオオウラジロノキ(バラ科リンゴ属)の花でした。その地へ着くとすぐに「もう終わってるやないか~!」と叫びたい状態となったのでした。なお、この種は総体的に個体数は少な目と感じています。その証拠に愛宕山塊ではここでしか目にしていません。もちろん、他の山域では何ヶ所か出会いはありますが・・。

     
オオウラジロノキもほぼ終わりにむかってたようで悲しい・・ 

 そして、お目当て最後はウラジロノキ(バラ科アズキナジ属)だったのですが、こちらはどうしたことかツボミはおろか花の姿も皆無であったのでした。このウラジロノキは個体数が多い割には、山歩きの中で開花を見ることはそう多くはないのですが、3~4mくらいの若木では花を咲かせないことは以前から観察済でした。
 今日観察したこの個体は開花している状態にも出会っているため、「なぜ、おかしい・・?」、となった訳でした。この種はどうやら個体によって表、裏年状態があるのでしょうか。やっぱり、人間と同じでウラジロノキもなかなか難しい木がある種なんでしょう・・。笑

 
 さて、ミヤコツツジも満開から終盤であり、オオウラジロノキも概ね終盤となっていたことから、このような二敗一分け状態ですごすごと下山してしまうのはもったいないために、これまであまり入っていないエリアあたりを探し回ってみようと、鵜の目鷹の目のそぞろ歩きとしたのでしたが、その考えが大成功となりました。ラッキー

 それはこの愛宕山の山域ではまだ出会ったことのない種であるズミ(バラ科リンゴ属)を発見することができたのです。もっとも、この種も花は完全に終了しておりましたが、ズミの花は他の山々で何度も見かけていましたから、たとえ花が終わっていたといっても少しも悲壮感はなかったのです。
 その訳は、愛宕山でズミ(別名コリンゴ)の存在を知ったことが嬉しかったのです。実はこの種をこれまでから東日本の山で最初に知り、昨今では関西圏でも方々で開花に会っていますから珍しくもなく、昨今では見飽きた部類の種でもあります。そんなことから珍しくもなく、それより遠くまで出かける必要がなくなった喜びだったのです。ちなみに昨年にも滋賀県で何度目かのズミでしたが、その花をこちらからご覧願いましょう。

     
高い枝先の残花 ズミ(バラ科リンゴ属)   中段のズミ もほとんど終わっていたが・・

 他に見られた開花種です。最初はツツジ科です。

     
ナツハゼは咲き初め    スノキは満開が各所に多数あり 

 その他の開花種です。他にもコマユミ満開、ヤブデマリ後半の花が見られましたが、ピンボケで涙でした。

         
バラ科のカマツカ咲き初め    ニシキギ科のツリバナは終盤    植栽のミカン科カラタチは終わり 

 他に目についたツボミは、ヒロハゴマギ、タンナサワフタギ、カナメモチなどがあり、ムシカリは若い果実となっていました。

 さて、最後となりましたが、山野草にも若干の開花が見られました。

       
 タニギキョウ(キキョウ科) 小型の花 オニタビラコ(キク科オニタビラコ属)の花と葉、背が高くなるのが特徴   ヤブヘビイチゴ(バラ科) 全体大型
       
 ハクサンハタザオ(アブラナ科)  ムロウマムシグサ 仏炎包が長くなる ムロウテンナンショウ 付属体マッチ棒状  久しぶりの嵐山中島公園から愛宕山

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