小女郎谷から蓬莱山 ’19.5.30 晴のち曇 

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 今日は蓬莱山への稜線のアズキナシがもう咲いていることだろうと登ってきました。このバラ科のアズキナシは好きな花であることから、とりわけ初夏の花時のハイクにおいてはいつも気にして歩きます。久しぶりのアズキナシ中心のハイクが楽しめました。

         
    アズキナシ(バラ科アズキナシ属)     

 丁度アズキナシの満開時で、沢山の花を咲かせている木が、方々に林立していたのでした。せっかくですから花と葉を主体の説明をしてみましょう。まずは花からです。花期は5~6月で、枝先に複散房花序をだし、白色の花を5-20個つけます。花の径は13-16mmほどで、花柄は長さ1-1.5cmと図鑑説明です。さらに花弁は円形で平開し5枚となります。雄シベは20個、花柱は2個ありとの説明も載っています。しかし、このような花の造りはバラ科の特徴ともいわれ、花によるバラ科の仲間との見分けは初心者にはなかなか手ごわいことでしょう。

 区分しやすいのは、このアズキナシでは花からでなく、やっぱり葉をじっくり眺めてその特徴を捉えて同定すれば間違わなくてすみそうです。わたしはネットサーフィンも趣味のひとつですが、「え~、これってアズキナシじゃなくて、カマツカではないの・・?」とのブログ等にも出会ってしまうことがあります。

 では、その葉の主たる特徴ですが、葉身は卵状楕円形、楕円形または倒卵形です。長さは5-10cm、幅3-4cm、縁には細かくて鋭い鋸歯があります。そして、葉の裏面に突出する8~10対の側脈が目立ちます。これがほぼ直線状に斜上し縁に達します。これらがアズキナシの測脈の様子であり、大きな特徴と言えると思います。さらに、葉柄は長さ1-2cmとあり、赤みを帯び、軟毛がすこし生えます。極論でしょうが、葉だけ見れば花時ではなくても同定は充分可能といえるでしょう。以下に貼ります画像では花を見るより、葉を中心にご覧になってください。きっと後日の観察時に役立つと思います。

         
葉が木陰ではっきりしませんから右端の写真を    アズキナシの花や葉たち~    葉は測脈の直線姿が特徴でしょう 

 ちなみに、パッと見がよく似ているもののひとつでありますカマツカも本日咲き初めとなっていましたから撮ってみました。見比べて見てくださいませ。どうです、測脈に目が行きましたか・・?。笑 もちろん、細かくはいろいろな区分点が他にもありますが、植物の同定にはいかに最たる相違点を見つけるかでしょうか・・?。

 
 カマツカ(バラ科カマツカ属)

 
 開花していたものから上げてみましょう。

         
 ベニドウダン(ツツジ科)   コトリトマラズのメギ(メギ科)     ガマズミ(レンプクソウ科)
         
ヒメウツギ(アジサイ科)     コアジサイ(アジサイ科)    エゴノキ(エゴノキ科)


 続いてツボミ類です。

         
 サンカクヅル(ブドウ科)   やっと見つけたヤマブドウ(ブドウ科)     アワブキ(アワブキ科)
         
 ツルウメモドキ(ニシキギ科)   ヤブニッケイ(クスノキ科)葉柄曲がる    シロダモ(クスノキ科)葉先尖る 

 比良山系で二か所目のカジカエデを見つけました。ところが、相当の古木でしたが、枝の途中から台風にでも折れたのでしょうか。それにほとんどの葉に白い斑点がついてしまっていました。可愛そうですが、どうやら樹木そのものが弱ってきているのか、なんらかの病気にやられているのではと思っています。涙

     
 カジカエデ(ムクロジ科カエデ属)白い斑点は?    その幹の枝が一部折れてしまってるようでした

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