カキランの花園へ '19.6.26 晴のち曇

 明日からは梅雨入り間違いなさそうな天気予報が続いています。それにしても近畿地方の今年の梅雨入りは記録的な61年ぶりの遅い年となるようで、夏季の水不足が心配されるほどであり、猫の額ほどの我が家の庭木の草花さえ水不足で弱っている始末です。笑 そのようなことから、ならば雨の降らない日は今日しかないとカキランの様子を訪ねてみようと出かけてきました。

 訪れたこの地のカキランは、花の咲き初めで5~6部咲きの状態でしたでしょうか。目にした景色は、野山にあたかも光さすがごとき花開くカキランの光景が、各所に続いて目に飛び込んでくるではないですか。そして、かつまたツボミをいっぱいつけた多き一番花たちが咲き乱れて、まさにカキランの豪華な競演の花園となっていたのでした・・。

  カキランは日当たりのよい野山や湿地あたりへ
咲く多年草といわれるとおりで、いろいろな姿が
見られました。 




カキラン(ラン科カキラン属)別名スズラン
 
  カキランは別名でスズランといわれ、ツボミが
スズランのツボミの形に似ているとして、その名
がついているようだ。→画像の上部がツボミ部分
 そのように見えるカキランが昔は神戸では非常
に多く咲いていたようだ。
 カキランが多かったところへは鈴蘭台との名が
ついている神戸市内の地域があるが、今では
神戸市北区鈴蘭台となっている。
 そして今ではその住人は花のスズランより鈴蘭
台となったように間違って聞き伝えられてしまい、
正しくはカキランの花が昔は沢山咲いていたのす
ら忘れさられたらしい。→に続く
 
   それが証拠にネット上にも1928年、山田村(現
神戸市)では、神戸電鉄の草創期に経営安定の
ための乗客増加策の一環として「関西の軽井沢」
のキャッチフレーズで分譲が開始され、そのフレ
ーズのイメージに合う花の別名をとって「鈴蘭台」
が誕生したようだ。
 スズランの名が、別荘地に適した名となった。
ただし、現在は(カキランではなく、)スズランを
見ることはほとんどない。との記述があるほど
です・・。
京都府のRDBではカキランはかつては「湿地に
普通に見られた植物の一つであったが、近年で
は消滅した自生地が多くなり」新しく準絶滅危惧
種にリストされたようです。 →に続く
   

しかし、今回の地は滋賀県でありそのカテゴリー
では該当はないらしく、今でもふつうに見られる
種のようです。すなわち、総対的に自然がまだ
まだ残っているようです。

とはいえ、貴重な植物に変わりありませんから
これらの種を見た方は盗掘は元より、踏みつけ
等にも慎重なる行動が必要であることを充分に
配慮したいものです。

     

 

 続いて、コバノトンボソウも満開でした。こちらも日当たりのよい湿った草原に生える20cmそこそこのか細いなよなよとしたラン科の多年草です。小さく細い茎に少しのそよ風でも揺れ動きますから、写真泣かせの種であります。

茎の下部に一枚の広線形で長さ5cm前後の葉が一枚つき、その葉は茎を抱きます。花は黄緑色の小さな花が片方を向いて数個つき、やや長めといっても1.5cmほどの距は後方に跳ね上がりますが、この姿が独特で面白い姿でしょうか・・。なお、ラン科ツレサキソウ属の同定ポイントはこちらのページ最下段をご覧くださいませ。

     
コバノトンボソウ(ラン科ツレサキソウ属) 

 その他に見たものの一部を貼りましょう。

         
キンコウカ 花はほとんど終盤     ノハナショウブ こちらもほとんど終わり   サカキの花も終盤で白から茶褐色へ 
         
アオツヅラフジ 花は咲き初めでこれから    沢沿いに立つトウカエデは野生化のよう    アマヅルではなくツタの若い果実 

6/18ササユリ満開 ホームヘ 8/18サギソウ






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