比叡山に咲く花 ’19.7.4 小雨のち曇

 今年の梅雨入りはいつになく相当遅かったのですが、入ってみればとことん雨降りの連続の日々となりました。そろそろ梅雨の中休みがほしい~、と待っているとようやく傘マークの消えた予報が流れました。「すわ、山へ向おう!」と一目散に比叡山でした。本当はもう少し早めに「マツブサ」の沢山の満開時を狙いたかったのですが、やっぱりそのマツブサの花は一斉の満開時をとっくに済ませて開花はほとんど0状態となってしまっていました。雨降りはなくても困りますが、でも長雨もまた困るというものです。
 マツブサについては、別名として「ウシブドウ」ともいわれるようですが、その謂れは晩秋に果実が葡萄の房に似た房状になり、黒く熟するので「ウシブドウ」と言われるそうですから、今後はそれらの果実の過程を観察していき、当HPにおいて逐次リポートしていきたく思います。

 さて、ならばと思いながら歩を進めていきますと、イケマが花時を迎えているのに出会えました。おまけに運よく一頭だけでしたが、アサギマダラが吸蜜していたのでした。まず「イケマ」からですが、つる性でガガイモの仲間であり、全草が有毒であることを知っておき、間違っても葉が美味しそうに見えるから、といって「摘んで持ち帰り夕餉の総菜としよう」などとの行為は禁物です。

 その、アサギマダラは、成蝶であれば2000Kというロングな旅をすることはよく知られていますよね。そのアサギマダラはイケマなどの葉の裏側に産卵して、その幼虫が葉を食べて育ち、すなわちアサギマダラはイケマやキジョランなどの毒草も食草としています。
 このように、アサギマダラの幼虫は、鳥などの外敵から身を守るため、イケマなどの毒を体内に蓄積するために食草として、外敵から身を守るための保身術としているようです。長い進化のなかでの知恵の一つなんでしょうが、生きていくためとはいえ、恐ろしいような進化論を取り入れたものですね・・? 

         
 イケマ(キョウチクトウ科イケマ属)   今年は群生となったイケマの花広がり~     イケマに吸蜜するアサギマダラ♂

 続いて咲いていた花はほとんどなかったのですが、それでもマタタビは沢山あったのですが、今年はサルナシの若木の葉は目にしますが、肝心の花は見ることができませんでした。そしてヤマアジサイが淡紅色と白花の二種もなんとか残り花を見せてくれました。草本類の花もこれくらいでこの後は秋花を待つことになるのでしょうか。イヤイヤ、ユリ科やラン科類の夏花の開花がまだこれからの花として期待したいですね・・。

         
 マタタビよりサルナシを見たかったが   淡紅色で可愛いヤマアジサイ    白色で鋸歯ありのヤマアジサイ 

 木本類も花は一段落のようです。見られるのはやはり若い果実ばかりのようです。でも暑き夏期の開花花はナツツバキやリョウブなどそう多くはなさそうですが、その少ない残った花々の開花も楽しみとしたいものです。果実化の始まった種をご覧ください。

         
 ハナイカダ    イヌガヤ   ウリノキ 
         
ミツバウツギ     アブラチャン    植栽ですがナツメの残花と実

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