ポンポン山に咲く花 ’19.7.5 曇

 梅雨の中休みが続きそうです。ここぞとばかり山通いとしましょう。連日湿度も高く、じっとりとした暑さも何のそのです。そんな暑さの中ではありますが、今回は咲き初めのヤブカンゾウ(ススキノキ科ワスレグサ属)が沢山咲いていまして、「今夏も元気でまた出会えたね!」と花の前で一人ボッチで喜ぶことができました。ニコニコで~す。

 この花は土手や野原、林縁などの日当たりの良い場所に多く生える多年草です。そのようなことから、一度咲く場所を思えておけば毎年咲いてくれるようで、容易に出合え楽しむことができます。それに地下茎で横に広がっていくため、しばしば群生しやすく、花色も赤の中に黄色いアクセントが入り、さらに八重咲きとなって、なかなか目につきやすいのがヤブカンゾウの特徴でしようか。

     
 ヤブカンゾウはノカンゾウと違い八重咲で~す   群落で咲きやすいヤブカンゾウ 

 続いては、ツチアケビがようやく咲きだしてきました。日当たりよき笹原の中にパッと黄色い花が広がっており、見事な光景を見せてくれました。願わくばこれ以上に鹿の食害に遭わないことを祈るばかりでした。もちろん犯罪である盗掘など言語道断であります。

 なお、本種は京都府レッドデータブックのカテゴリー準絶滅危惧種で、貴重なラン科の種でもあり、その開花地に出会った方は、希少種である旨を承知したうえで、ブログやHP等へ安易に誰でもが分かるような表現は避ける等、その特定場所名やその土地の固有名詞等は絶対に公開しないような配慮が必要なことも心掛けたいものです。

         
    ツチアケビ(ラン科ツチアケビ属)     

 続いて、ハエドクソウかナガバハエドクソウかの確認もしてきました。しかし、その区分点である「上唇の先が2裂してその両サイドが肩状に広くなっている点」の確認でしたが、花も小さすぎて肉眼でも容易に見分けることができないのでは・・?、との感じでした。↓左画像で見るかぎりは2裂するはずの部分が見えず、2裂が真ん中にあればその両サイドが肩状に広くなっているようにも感じますし、もうひとつハッキリとはしないようです。しかし、葉のつき方は3段以下のようであり、基部は切り形のようで、これらの点ではナガバハエドソクのようでもありました。まだ残花もありそうですから、再度のチェックもやってみては・・との思いでした。涙

         
ハエドクソウなのか、はたまたナガバハエドクソウなのかとの見分けがしんどい花では・・との感じでした。コンデジでは技術力不足で無理かもですが・・ 

 ①ノギラン(キンコウカ科ソクシンラン属)は崩落や林道新設やらでその余波を受けており、次第にその数を減らし気味となっていますが、わずかに残る個体もまだツボミであったり、登山道の中に芽だししている等で見るも無残な状態の花です。ツボミの個体がどうにかして開花しくれるのをじっと見守ることとしましょう。

 ②ササユリ(ユリ科ユリ属)が今年は12株も咲いてたようです。でも、今では二輪のみの残り花でした。昔は頂上でももちろんササユリも咲き誇ってはいたのですがとっくに絶滅でした。ところが近年の鹿柵などのお世話の賜物で、昨年は5株、今年は12株が咲いてくれていたようでした。今日はいつものボランティアの方が、花のそばで話しておられて、こちらは昼食を食べながら小耳にはさみました。いずれにしましてもお世話になってありがたいことです。ご苦労様です。

         
①ノギランは開花までしばらく先か    ②二株の残花ササユリ    ヒメ ヒオウギズイセン(アヤメ科)植栽? 
         
残花のオカトラノオ(サクラソウ科)    ハンゲショウ(ドクダミ科)植栽かも    アキノタムラソウ(シソ科)

 木本類も花は少ない。ほとんど果実ばかり~

 ③タンナサワフタギとサワフタギの相違点は花ではなかなか容易ではなさそうです。一番簡単なのは秋の果実色ですが、それは秋限定の同定の仕方ですね。しかし、葉がついていれば一番早いと思われます。それは、葉の縁の鋸歯を比較すればなんとかその違いは見つけ出せるのではないでしょうか・・。
 まず、前者の鋸歯は荒く、鋸歯の先端が内側に曲がる傾向があるようです。また、後者の鋸歯は小さく、鋸歯先の葉緑体を含まない部分が鋭く突出するようです。葉の先や基部あたりや毛のつき方等の見方もいろいろありそうですが、そのあたりは初心者には容易ではなさそうです。

         
 アクシバの咲き初めも多くない    ヒメコウゾ    クロソヨゴ
         
 イソノキのツボミか・・?   カマツカ     ゴマギ
         
タンナサワフタギ    ③←の葉裏、鋸歯が粗いのがポイント     頂からの展望はOでした

 本日は家を8時より歩き始め、頂を踏んでからはあちこちの尾根や谷、それに山麓等をさまよいながら、自宅へ帰り着いたのは17時となっていました。しかし、恐れていた蛭やダニの被害にも遭わずに楽しい山歩きの一日となったのでした。フゥ~

7/2ポンポン山の植物観察、モッコク ホームヘ 7/08コクラン満開






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