希少種のタシロラン咲く ’19.7.6 曇

 明治39年長崎で植物学者の田代善太郎が発見し、後に牧野富太郎博士により発見者の名をとって『タシロラン』と命名されたようです。京都府レッドデータブックのカテゴリーでは「要注目種」となっています。しかし、環境省カテゴリーでは準絶滅危惧(NT)、それに近畿レッドデーターブックカテゴリーは準絶滅危惧種であります。このように比較してみますと、こちらでは比較的まだ多く見られるような扱いとなってはいますが、それでも希少種に違いはありません。
 しかしながら、京都でも’17年、’18年の二年連続の台風21号によって、山の樹木等の大倒木の連続でしたが、こちらの開花地においてもその被害甚大であって、相当のダメージを受けていたようです。そしてタシロランの開花状況は、これまで見ていた年の中では、数えられる程の最小の個体数となっていたのが心配事となりました。

 この種は九州で発見されて以来府内では約50年間見つからなかったようですが、近年近畿でも和歌山、奈良、三重の各県や京都府などで発見されたとのことです。しかし、腐生植物の一年草のようで、毎年咲く種でもなさそうであります。そして同じところに咲く訳でもなさそうです。

 ネット情報ですが、高さ15cm~50cmほどになり、植物全体に葉緑素がなく、最初は白色をしているらしいです。そして花は白色で、花弁に赤紫色の斑紋がありますが、開花後すぐに淡褐色となりますので今日あたりの個体は白色が混じっていましたが、すぐに下部から淡褐色となっているのがほとんどのようでした。

【タシロラン(ラン科トラキチラン属)】  

     
①開花すぐのようでほとんど真っ白    ②これは50cm以上ありそうな見事なものでした    ③群生中のひとつを切取りました 
         
④この子も真っ白でういういしい~    ⑤古木をバックにタシロランすらり   ⑥この個体はツボミで真っ白です
         
⑦は20株の群生でした    ⑧は10株でこんなのがニケ所    ⑨は群落の一部をアップ してみました 
このタシロランは葉緑素を持たないで、その共生菌であるイヌセンボンタケの菌から100%養分を得る完全な菌従属栄養植物のようです。

 * このランの開花地は申し訳ありませんが、希少種のためにあえて伏せていますから、お尋ねがあってもお答え出来かねますので、ご了承願います。ペコリ

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