京都西・東山 コクラン満開 ’19.7.8 曇

 このところ有難いことに梅雨の中休みが続いています。今回はコクラン主体の歩きとしようと出かけてみました。コクランは京滋でも方々に普通に見られるラン科の花ですが、花そのものが余りに地味そのものですから、人の手による園芸目的等による採集、イエ、盗掘とはならないようなために、自然のなかにおいて生き残っておられるようです。考えようによっては有難い状況のようです。

 わたしも山歩きの中で10か所近くは葉の確認はしているほどです。でも、ラン科とはいえ花の興味度合いは下がり気味だと言ってしまえば、コクランの花から叱られるかも知れません。そのような思いから、やっぱり今年も花時に出かけることとなりました。とりわけ、京都でも従来からRDBは準絶滅危惧種指定でしたが、2015年から要注目種にランク下げとなっています。でも、この扱いは植物保護の観点からは実に有難い現象でしょうね。

 さて、まずは西山に咲いていたコクランです。こちらはまだまだ若いグループのようで総状花序につく数も3~6個くらいと少ないようで古い深緑色の葉はほとんど見当たりませんでした。

【コクラン(ラン科クモキリソウ属)】

       
山麓で休耕畑の若いコクランでした     日差し強い時間帯で明るすぎました 竹藪でまばらな日差し強し、若き葉ばかりで咲き

 続いて、次は河岸を変え、観光客でごった返す街中散歩から東山へ移動した後の里山歩きだったのですが、むせ返るほどの暑さと薄暗い樹林の中へ入れば、蚊の集中砲火のごとき攻めに参りながら撮影でした。これにはさすがの花好きのわたしでも、蚊の大群攻めにばかり気になって落ち着いてコクランに対峙することはままなりませんでした・・。トホホです~ 涙

         
コクラン(ラン科クモキリソウ属) 
         

 コクランを図鑑で見ますと、次のような要約説明があります。

 山地の林下などに生える多年草で、茎の高さは概ね15~30cmの高さです。葉はクモキリソウ属というだけに、パッとみは花のない時では「アッ、クモキリソウかな・・?」と、言いそうになりますが、コクランの葉は根元に2~3枚つきますから、2枚しかつかないクモキリソウとの区別はだいたいできます。また、葉の葉脈が網目状であることも特徴です。 そして花がつけば暗紫褐色や黒褐色といろいろ独特な色あいの花を咲かせますから花姿はもちろん異なります。その数5〜10個総状につけて見事です。 この花の色あいからコクランとなっているのでしょう・・。

 なお、たまたま偶然一年前の同日にコクランを見ていました。その中にコクランの花部分名等を記していましたので、こちらからご覧くださいませ。

 さて、他に咲いていたのはムラサキニガナ、ウマノミツバにハエドクソウくらいしか目に入りませんでした。後者ニから三番目の花は極小さく5mm以下でしょうから、あたりは薄暗くて写真は論外でしたが、なんとか撮れた一からニ番目を貼ってみましょう。

     
 ほとんど終盤で倒れかけのムラサキニガナ    ウマノミツバも終盤で小花は極小さい

 果実のついていたもの4点を貼ります。

     
 イヌビワはクワ科でイチジクの仲間だがまずい    シロバイ この果実は昨夏咲いた実でこの晩秋熟
     
 スノキの実は緑から赤になりその後に黒熟   ウスノキはスノキの仲間だが実は赤熟となり 

7/5ヤブカンゾウ ホームヘ 7/12西山に咲く花、コクラン






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