琵琶湖周辺に咲く花 ’19.9.6 晴のち曇

 残暑厳しい日が続いているのですが、台風15号が上陸するまでに花巡りに行ってきました。晩夏の花たちがまだまだ咲き残っていてくれました。

 最初はカワラケツメイです。この花は8月中旬から咲きだしており、そろそろ花から果実へ移行しかける頃となっています。豆は9月末から10月ころには黒くなって完熟します。和名は河原決明と書きます。別名はマメチャ、ネムチャ等いろいろな名で呼ばれているそうです。また、「昔から健保のため、お茶代わりに飲用されており、むくみを良くする利尿や便通に効用があるとされ、便通の良い人が飲んでも下痢は起こさない。」とネット上にあります。

 草丈は30~60cmほどで、茎は中実で1本または枝分かれし、やや密に毛が生え、葉は樹木のネムノキの葉にそっくりのようです。それに野草のクサネムにも酷似するようです。ただ、そのクサネムとの違いは、クサネムの方は全く毛がなく、葉の裏面は白みを帯び薬効はなさそうです。ただ、はっきりした違いは、カワラケツメイの豆が立つか横向きにつく(こちらは垂れ下がらない)のに対し、クサネムの果実は垂れ下がると図鑑にあります。

     
カワラケツメイ(マメ科カワラケツメイ属)     その果実(豆果)

 サギソウがまだまだ咲き残っています。多年草のとおり毎年咲いてくれる花ですから毎年目にし、ハイカーには人気ある馴染みの花でしょうか・・。

 
 サギソウ(ラン科サギソウ属)

 さて、日本全国でも絶滅危惧種となっているといわれるキキョウが、今年の最後の酷暑の夏を謳歌しているように見えました。京ではお寺や神社の境内植栽であちこちに見られますが、この花こそ自然の中で咲く花が、見た目にも心にも響き、最高に麗しく思えないでしょうか・・。「やっぱり、野におけキキョウ!」、これ以上の盗掘がないように各人が心して楽しみたいものです。

 
 キキョウ(キキョウ科キキョウ属)

 アイナエという聞いたこともないような花が咲いているのを、こちらでも発見しました。京都府は絶滅寸前種で、滋賀県では希少種となっている花です。「野原の湿地にはえる一年草で、茎は直立し5~15cm。茎の下部に数対の葉が対生し、上部は節間が長く、分枝して葉がない。8~10月に白色の小花をまばらに付ける。花冠は筒状で先端は4裂する。」とネット上に説明があります。花冠は直径約2.5mmとあるように観察にはルーペが必要でしょう。ほとんど気がつかず踏みつけて歩いてしまいそうです。

 
 アイナエ(マチン科アイナエ属)

 コマツナギは里山や登山口手前の道沿いに普通に咲く小さな花で草本状の小型の低木です。いつ見てもあるのかないのか分からないような風に揺られています。和名は「駒繋ぎ」という意味で、茎が丈夫で、馬をつなぎとめることができることから名付けられたそうです。

 
 コマツナギ(マメ科コマツナギ属)

 咲いていたその他の山野草は次のようなものでした。とりわけ、コケオトギリはオトギリソウの仲間の中でも一番小さな種のようです。ヒメオトギリともよく似ておりますが、その大きな違いは雄しべの数が5~10個であり、ヒメオトギリは10~20個のようです。それにこの二種は黒点がつかないのも特徴の一つでしょう。どちらにしても観察時にはルーペ必携の種でしょうか・・。笑い

         
オトコエシ(オミナエシ科)     ヌマトラノオ(サクラソウ科)   コケオトギリ(オトギリソウ科) 

 木本類の果実たちのこの頃の様子です。細かい説明は省略させていただきます。

         
 ウメモドキ(モチノキ科)    サルマメ(シオデ科)   アオハダ(モチノキ科) 
         
 ガマズミ(レンプクソウ科)    センダン(センダン科)   イヌザンショウ(ミカン科) 
         
 トウカエデ(ムクロジ科)   イヌツゲ(モチノキ科)     サカキ(モッコク科)
         
 シャシャンボ(ツツジ科)    クロミノニシゴリ(ハイノキ科)    ガンピ(ジンチョウゲ科)

8/18サギソウ ホームヘ 10/17スイラン






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