ポンポン山に咲く花 ’19.9.12 晴

 本日はやや温度が低めのようです。ならば裏山の植物観察を楽しみましょう・・。山野草の秋本番はこれからでしょうが、いろいろな花々が咲き初めとなってきていました。もちろん、樹木の果実類も若き緑色の実に色がいろいろついて、早やての熟すグループが出始める等、目移りしてなかなか足が進まず、結果として10時間の徘徊となりました。フゥ

 最初は京都府RDBのカテゴリー、絶滅危惧種である希少種のスズムシバナでした。今年は数が少なく寂しいかぎりでした。この花を見れば、随分前に北山へ多数の杉林の下に沢山咲いているのを見に行ったことが懐かしく思いだされます。ただ、その地もとっくに開発が進んで杉の伐採後はコンクリートが敷き詰められました。涙

 
スズムシバナ(キツネノマゴ科イセハナビ属)

 続いてノダケです。この種は花や柄が暗赤色をおびるために、ほとんど同じような花を咲かせるセリ科の中では、唯一見分けやすい花だとわたし的には思っています。

 
 ノダケ(セリ科シシウド属)

 ようやく今年もミヤマウズラに出会えました。わたしのテリトリーではあちらこちらに咲くのですが、今年の咲きようはほとんど運よく見られなかったのですが、この花でなんとか満足感達成でした。笑い

 
 ミヤマウズラ(ラン科シュスラン属)

 イヌショウマも咲きだしてきたようです。こちらも京都府カテゴリーは準絶滅危惧種の希少種です。

 
イヌショウマ(キンポウゲ科サラシナショウマ属) 

 オハラメアザミが咲き初めのようです。アザミも種類が多く、これからいろいろな種が咲いて、フィールドでは同定がなかなか容易でなく頭を悩まされます。しかし、このオハラメアザミは総苞片に刺がないので見分けが比較的容易といえるでしょうか・・。

 
 オハラメアザミ(キク科アザミ属)

 さて、その他にもいろいろな野草類が咲きだしてきました。何度目にしても飽きませんね。

         
 オタカラコウも鹿から守られ柵内で    モミジガサも柵内   オトコエシも同左 
         
ヤマジノホトトギスも柵内で     ツリフネソウも柵内   ハグロソウは忌避植物か柵外で咲き 
         
ノブキは柵内で     ヒヨドリバナも柵内で    マツカゼソウは完全な忌避植物です
         
 センニンソウも鹿は食べない    アキノタムラソウも食べない    チリメンジソは栽培種の野化
         
 ゲンノショウコは鹿は食べないよう・   ネコハギ、マメ科は忌避か・・?     ナベナはスイカズラ科に変更、若い実
         
 ヤマゼリの若い果実   ツチアケビ どうにか鹿の食べ残り     ホウチャクソウの実は黒熟、鹿忌避

 続いて木本類です。最初は高木のコシアブラからです。普段からあまりに高木種のために花や果実への関心度はなかったのですが、たまたま目を向けると「アッ、花が咲いているのかな・・?」と撮ったのがこれです。しかし、アップを見ると、どうやら花は終わったばかりで、若い果実になり始めた状態でした。

     
コシアブラ(ウコギ科ウコギ属)    花を終えて実になり替わったばかりのようでした 

 こちらは、早春のころにはタラノメで名高いタラノキです。近年は暇人が殖えたようですが、早春には山菜取りの一番のターゲットとなっているようです。新芽の採集は1回きりという山菜取りのマナーを是非厳守願いたいものです。とりわけ、最近は無節操なマナー違反者が多くあるようです。それはとことん新芽を摘み取ったり、鋸で幹を切取るやからまでいるようです。これらは持ち主からすれば犯罪です。それでなくとも樹木の結末は枯死してしまい、その後の山菜取りさえも不可能となりますのでマナー遵守としましょう。

     
 タラノキは山菜の王様だろう・・   果実は黒紫色に熟すも食べられないので注意 

 ウルシと聞けば誰でも手は出さないものです。こちらはその仲間であるヌルデです。ウルシの仲間も酷似するのですが、その中において、このヌルデは唯一葉柄に翼があることから、そこを見れば一目瞭然となります。ただし、その木が離れて遠い時や流れの向こう岸のものにはそのあたりが見えない場合があります。
 今回↓画像は鹿除け柵内の離れた位置だったために何の木なのかまったく分からなかったのです。また右画像は別地でやや離れた沢向こうに立っていたものですが、こちらは葉がアワブキの葉に見えたのです。でも、右の木に無理やり近づいて見上げると、葉柄に翼が見えたので、アワブキではなくヌルデと判明しました。

 しかしながら、左のものは葉などのUP画像を撮らなかったために、フィールドで分からず、帰宅後図鑑やPC画像のページでこの↓画像と同じようなものを発見してヌルデと判断いたしました。このように、同じヌルデでも生える場所の違いで、樹木の果実等の成長度合いが異なることがあります。左は果実が立っていますが、右の果実はさらに成長が進んだようで乾いてきたためでしょうか。それとも茎が柔らかくなったのでしょうか。それで上部が乾燥して軽くなっても果実が垂れ下がってきたようです。

     
 ヌルデの実が立つのは比較的若い果実   ヌルデの果実の乾燥化が進んで垂れ下がる・・ 

 その他の比較的、完熟化が進んだ果実たちです。

         
 シロダモは珍しく花と実が同時進行種   イソノキは黒熟     ナツハゼの実は黒熟で美味
         
サネカズラは年末に向い赤熟する    アクシバも赤熟    風ありポンポン山は21.5℃で寒かった

9/2 オタカラコウ ホームヘ 9/19 シラヤマギク







9/27.サワヒヨドリ

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