西山山麓に咲く花 ’19.10.2 曇

 台風18号はどうやら朝鮮半島から日本海へ進むようです。当初予想の九州北部上陸は免れそうでやれやれです。そのようなことから近畿圏もなんとか大丈夫なようで強風はもちろん、豪雨もなさそうで曇り空が広がっています。ならばと山麓沿いの花巡りとしましょう。だって、明日から四日間はゴルフの日本女子オープンでシブコのTV応援があるために山は休みだし・・。優勝を期待しましょう・・。ガンバレ~!!。そうそう、もちろん5日のワールドカップ、ラクビーのサモア戦も見ないかんよね~。笑い

 さてさて、山路へ向かえばすぐにカリガネソウがまだまだ超満開で大群生です。今年はお盆のころから咲き始めましたが、この様子だと今月中旬近くまで咲いてくれるでしょう。それにつけても花期の長い花のようで、うれしいですね。終焉のころの様子伺いにも再訪したいものです。

 
カリガネソウ(シソ科カリガネソウ属) 

 他にも秋花が見られました。どうやら高気温になっているためか、晩夏の花や秋花は10月あたりまでしっかり咲いてくれる花が多そうです。また、こちらでは鹿がほとんど出てこないのか分かりませんが、忌避植物でもないハズのオカダイコンやハグロソウが群れて咲いていたのには驚きでした。同じ西山でもそれらの花たちがすっかり食べられたようで、近年見られなくなっていたため、余計にうれしい限りでした~・・

         
オカダイコン(キク科ヌマダイコン属)    ヒメジソ(シソ科イヌコウジュ属)    ホテイアオイ(ミズアオイ科ホテイアオイ属) 
         
ハグロソウ(キツネノマゴ科ハグロソウ属)    野化し自生状態のニラの花が咲き    シロバナマンジュシャゲ (ヒガンバナ科)

 さすがにこの時期の木本類の秋花はほとんど出会うことは稀でしょう~、あってもせいぜい、夏花の残花くらいでしょうか・・。それはボタンクサギやナツフジの花の残花が・・↓笑い

 最初は全草にアルカノイドを含み有毒植物のため食べられない、つる性のアオツヅラフジです。ただ、葉の形に変化多く、ときに浅く3裂することもあり、同定は慎重に行いたいものです。なお、葉のふちには鋸歯はなく全縁であることもポイントの一つです。7~8月ころに小さな花をつけますがなかなか目にとまりません。ただし、果実は花に比べてよく目立ちます。その実は10^11月には琥珀を帯びて黒熟します。ブドウと見間違えて「美味しそうだから・・」といって手は出さないことです。

 
ブドウではなくアオツヅラフジの美味しそうな実だが、食べるのはオッと待った! 
         
アオツヅラフジ(ツヅラフジ科アオツヅラフジ属)    葉の形は変化が多いので葉だけで同定はヤバイ    若い緑色から琥珀を帯びた黒色に熟すも有毒だ 

 さて、次はアオツヅラフジと同じような実ができる種ですが、こちらはブドウの仲間であるアマヅルといいます。ブドウ科ブドウ属の仲間にはヤマブドウ、エビヅル、サンカクヅルにアマヅルがあります。中でもサンカクヅルとアマヅルは葉が比較的よく似るためにフィールドでは容易に見分けるには相当の経験が必要となりそうです。

 具体的な両者の相違点は次のとうりです。サンカクヅルの葉の縁には鋸歯が三角状の山形になる歯牙状であり、アマヅルの葉の縁は波状で鋸歯が寝るように横向きになりがちで鋸歯と鋸歯の間が丸っぽくなります。このように同定判断にやや苦しむ種でしょうか。

         
アマヅル(ブドウ科)    最後は約6mmの実が、黒熟する    鋸歯等の葉縁が丸っぽく見えませんか 

 その他の木本類の花や果実です。ボタンクサギの名の謂れは葉をさわったり、もちろん、葉や茎を傷つけると独特な嫌な臭いがすることからこの名がついたようです。また、春先のノダフジやヤマフジは山歩きの中でもよく目立ちますが、このナツフジは地味でハイカーでもあまり話題にする人はなさそうです。もちろん、イヌツゲは花も実も地味目でしょうね。

             
 ボタンクサギ(シソ科クサギ属)   ナツフジの残花がまだ咲き    豆果、仲間では本種のみ無毛     イヌツゲ果実黒熟、モチノキ科は雌雄別株

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