比叡山に咲く花 ’19.10.15 曇

 ヒヨドリジョウゴは普通に見られますが、その仲間である『マルバノホロシ』の様子を伺いに比叡山に出向きました。この花はヒノキの枝につるんで高いところまで伸びており、これまでからなかなか目につかなかったのですが、偶然前回9/30に目についたものでした。その節のようすはこちらからご覧いただけます。期待どうり果実は光沢ある真っ赤な実が多数ぶら下がっていました。

 この種の特徴ですが、花は花冠基部である花喉部が淡緑色を帯びる点、また、果実では実につく果柄先が広がりはなく真っすぐに実につく点が仲間にはない特徴です。ただ、葉はとりたててこの種だけの特徴は特別目立たないようで難しそうです。このように、葉での同定は初心者には容易ではなさそうですが、花と実での特徴がハッキリ同定可能なようですから、どうぞお試しください。

 
 マルバノホロシ(ナス科ナス属) 同定ポイントは花と実でしょうか・・

 木本類では『マツブサ』の実がいよいよ完熟期を迎えて青黒色となっているのだろうかと期待して訪ねました。でも、まだやや赤みが残っていましたが、ネットで見ますと熟すのは青黒くなったり、赤っぽくなるとの記述もありました。どうやらこれくらいで熟しているのでしょう。

 そして、驚いたことには前回時点では、黒っぽく見えたブドウのような姿の果実たちが、果柄から10個近くが下がっていたのが見えていましたが、今回はこのひと房の3個だけしか残っていなかったのです。どうやら強風で落下したのか、それとも野鳥さんたちの餌となったのでしょうか。いずれにしても結果論ですが、前回マツブサのほぼ完熟期の多数下がっていた果実の全体像を撮っておくべきだったのですが、後の祭りとなりました。泣

 ちなみに、今年の花時今年の若い果実、さらに昨年の完熟期の果実をそれぞれUpしていますからご覧ください。

 
果実が寂しくなっていたマツブサの実 (マツブサ科マツブサ属) 

 その他の目に止まった草本類の花たちです。また果実が目に入ったのはツルアリドオシで、こちらでは群生はなくパラパラと散らばって見られました。それに、キッコウハグマはやっぱりまだまだ開花は先のようです。もちろん、ジャコウソウは完全に咲き終わっていましたが、大きなその萼片が目だっていました。もっともこれまでに出合った花好きな方に「ジャコウソウなら以前からここで咲きますよ」と聞いていた場所は土砂崩れでしょうか、皆無のようでした。

         
 ツルニンジンは今期二ケ所目の出会   ミカエリソウはまだまだ咲き誇ってた    オタカラコウもそろそろ終盤のよう 
         
オハラメアザミは花もちが短そう・・?     今年のアケボノソウはひそやかな数   こちらの山塊は野菊は少数、ノコンギク 
         
ツルアリドオシの実は二目で顔似    キッコウハグマ こちらでは閉鎖花か     ジャコウソウの花期も長くはない

 最後に木本類です。もちろん、果実ばかりで、花はほとんど目には入りません。

         
 コバノガマズミ果実酒が人気    サルトリイバラの雌株は極少ない   イヌガヤの実は来秋に完熟する* 
         
 シロダモ完熟色赤で、やがて開花も    イヌガシの冬芽で雄花が来春咲く   ジャケツイバラの果実、棘は要注意 
         
 アブラチャンの個体数は多い    ミツバウツギは風に揺れてばかり、泣    マルバアオダモも軽くて揺れ揺れだ

 *イヌガヤは早春の3~4月に咲きます。その後できた果実はもちろん初めは緑色で、この緑色の期間が相当長くかかり、熟すまでには翌年の9~10月ころに紅紫色に熟すことになるようです。従って、完熟までに概ね1年半近くも樹木に下がり続けることは容易ではないでしょう。
 どうりで、紅紫色に熟している姿はこれまでからほとんど目にしたことはなかったのですが、前回9/30に紅紫色に熟した姿を目にしましたので、今回も楽しみにしていました。ところがもう実が2個しか残ってなかったのです。そして、その写真も、うす暗いところで風もあったりして、案の定ピンボケで、このイヌガヤの実はいつ撮ってもドンピシャとはなりません。もうレンズを向けるのが馬鹿らしくなってしまいました。大泣き、笑

9/30ツルニンジン ホームヘ







inserted by FC2 system