西山で秋彩の果実たち ’19.11.9 晴のち曇

 西山も秋彩がそろそろやってきたようです。そうです、時は今、植物たちの実りの秋です。果実類のいろいろな姿が楽しめることでしょう。草本類は元より木本類も賑やかな彩の展開がはじまっているハズです。どうぞご一緒にご覧ください。

 さて、最初はマメ科のタンキリマメですが、こちらと極めて近縁種のトキリマメと揃って同時によく話題にされます。この二種の花や実は酷似しており、それらだけではなかなか同定が容易ではありません。しかし、葉で見比べると全くの素人目でもたやすく区分できるようです。
 それは葉先が丸っぽいのがタンキリマメで、葉先が尖っているのがトキリマメです。なお、タンキリマメの和名の由来として、種子を食べると痰を止める作用があるという俗説からつけられているようです。一方、トキリマメの名の由来はよくわかっていないらしいです。

 西山ではこの二種が同じ場所には見られず、全然離れた場所に咲くのが残念です。理由は、両者を観察するために二回足を運ぶ必要があるからなんです。ナンダー、馬鹿らしい・・笑 なお、タンキリマメとトキリマメの葉の違い等はこちらの9月26日のページの二段目で載せていますからご覧ください。

 
タンキリマメ(マメ科タンキリマメ属) 
 
葉先が尖らず丸っぽいのが特徴 

 次は①ハダカホオズキと②スズメウリの果実です。この二種も西山ではどちらでもよく見られますが、比較的小さな花や実ですから、植物などにそう関心のないハイカーの目には入らないかもしれません。

 まず、①は遠い昔には、七夕まつりは沢山のお願い事を書き記した多くの短冊の下には、線香を立てお団子を供えて、ホオズキや人形が飾られて、その廻りで仲良しの子達と共にオヤツを食べて遊んだという風習も、いつの間にやら消えてしまったようですが、その時に飾られたというホオズキは、ハダカホオズキと同じマメ科ではありますが、ホオズキ属とハダカホオズキ属とに別れております。でも、いずれにしても近縁種でありまして、この二つは自然観察時の楽しき話題の一番手ではないでしょうか・・。

 ②のスズメウリはカラスウリより小さいからスズメウリと名がついたようです。花は晩夏に白花で5mmほどと小さく咲き、自然の中ではまったく目立ちません。でも、晩秋には果実が直径1〜2cmの球形または卵形で、熟すと灰白色になって、沢山の豆粒のようなものがつるからぶら下がってきます。この光景も愉快です。だから、ちょっとでも花や実などに関心のある方であれば、このような様子がすぐ目に入ろうと思うのです。

     
 ハダカホオズキ(ナス科ハダカホオズキ属)   スズメウリ(ウリ科スズメウリ属) 

 さて、今度は木本類です。もうほとんどが完熟期を迎えてきているようです。各々、特徴等を簡記しています。

         
アオツヅラフジ、毒性あり要注意     ノブドウも虫進入で、これも食べない    オオアリドオシの棘は葉の半分の長さ
         
 ヤブコウジの実が群れて目立ってた    ヤブコウジは低くこれでも木本    ナツフジのみ、果実に毛は無し
         
ヤブムラサキは葉裏や実に毛が密生    トウネズミモチの実がびっしりとつき    同左の葉裏で、葉脈がみな見える 

11/7 キチジョウソウ ホームヘ 11/16.ヒイラギ咲く








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