西山で秋彩の花と実 ’19.11.20 小雨のち曇

 秋も深まってから初冬まで咲くシマカンギクが西山山麓で鮮黄色に彩ります。この花は山麓の日当たりのよいところに生える多年草で、鮮やかな黄色の菊がハイカーの目をよくひきます。

 茎は叢生し、下部は倒れ、上部は立ち上がって高さ30~80cmになります。葉には柄があり、長さ3~5cmで、5中裂です。また、柄の基部には葉のような仮托葉が目立つのが特徴です。もちろん、葉裏には丁字状毛があり、淡緑色です。

 あの植物学者の牧野富太郎も見ている花ですから、古くからよく知られた名だたる菊のようです。京都府のRDBでは『絶滅危惧種』となっています。貴重な菊であることを充分認識して、慎重な配慮が必要でしょう。

 
シマカンギク(キク科キク属)別名アブラギク・ハマカンギク 
     
葉、柄基部に葉状の仮托葉が目立つ    花直径2.5cmと立派で、総苞片4列に並ぶ 

 ベニバナボロギクはアフリカ原産の1年草です。高さ30~70cmになり、頭花は下向きに咲きます。でも、花期は8~10月とありますから、そろそろ終盤のようですが、まだ今回の花は今が盛りとばかり元気に満開で咲いていました。

 
ベニバナボロギク(キク科ベニバナボロギク属) 

 草本類の果実たちもそろそろ完熟期を迎えそうです。

 ガガイモの花    この花の開花は深夜のため撮れていません
     
 ガガイモは熟すと種髪で風に乗って旅立ちます   カラスウリも鮮やかな朱色に染まってよく目立ち 
ヒメヤブランの花      ヤブランの花
     
 ヒメヤブランの種子は黒色で4~6mmと小さめ    ヤブランの種子も黒色で6~7mmの球形  

 木本類では、寒さを迎えるこの時季にヒイラギが咲き誇っています。この木の果実はまだ未見のために、翌年の梅雨の6~7月ころに熟すようですから、1.5cmくらいの長楕円形の紫黒色になるという、この木の果実を探したいと思います。もっとも一般的には雌雄異株のために雄株は多いようですが、雌株は少なそうな感じです。

 
ヒイラギ(モクセイ科モクセイ属) この個体は雌株と思うのですが・・

 樹木の果実類がいよいよ極彩色の実となってきたようです。種によってはいろいろな大きさや姿だけでなく、綺麗な彩は昆虫でけでなく、人様にも気持ちをそぞろにさせてくれますよね・・。ニコ

         
ヤブムラサキは葉、実に茎も毛だらけ  ほとんど毛がないムラサキシキブ    コバノガマズミの毛は多くなさそう  シャリンバイの実は食べられるよう

 低山というより山麓では、時は今、紅葉たけなわまもなくの頃でしょうか・・。そのような中にあって、紅葉の一番手と言ってもよさそうなヤマハゼが鮮やかな彩りで山肌を飾っていましたから思わず立ち止まりました。。

 ヤマハゼは秋には美しく紅葉する種類が多いウルシ科の仲間たちの一員です。ヤマウルシともよく似ますが、わたしはヤマウルシの葉はやや丸っぽいのが特徴のようであり、ヤマハゼの葉はやや細長く、また葉先が短く尖る点を意識して見るようにしています。葉が細長く先が長く尖り気味なのはハゼノキでしょうか。いずれにしても、見事な鮮淡赤色の紅葉には、自然木の神代の昔からの進化の賜物なのでしょう。本日は秋の彩に見惚れたハイク日和となりました。自然よ、ありがとう~。

         
  ヤマハゼ(ウルシ科ウルシ属)    

11/16 ヒイラギ ホームヘ 12/9マメガキ






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