琵琶湖周辺の自然観察 '20.1.24 曇

 カーテンの開く音で目が覚める。それはあたり一面が生暖かい靄が窓に広がる景色が飛び込んできた。日本の北の端に浮かぶ利尻礼文の小さな花の島へ、何度もこれまでに案内で出かけた想い出が、今朝がたのわたしの夢物語であった。深田久弥の日本百名山1番の利尻山はもとより、田中澄江の花の百名山礼文岳は関西圏からの花の案内にはどうしても二つがセットとなる。その他の百名山や花旅の山案内はわたしにとっては何度も夢にまで登場する山ばかりなのだ。

 この後も雨はまだ落ちないようなことから「琵琶湖周辺の里山を令和二年最初の花歩きとしたい」とカミさんに昨夜話した後に寝たことから、今朝がたの利尻礼文の花旅が夢に登場したのだろう。もっとも今日は暖冬とはいえこの時季であり、花は夢物語で充分承知の助だ。せめて木々の赤い実などの探索を楽しもうではないか・・。

 最初は失敗談から入ろう・・。山の低山歩きではそう登場は多くないのが、ニシキギ科ツルウメモドキ属の代表でもあるツルウメモドキだが、この木の果実は黄色に熟した後には橙赤色の仮種皮に包まれた種子が、独特の姿で晩秋のハイカーを喜ばせてくれるのだが、今回の目的にはやや出遅れるも、まだ可愛らしいその状態は残っていてくれることだろう・・との期待が完全に裏切られてしまった。トホホ

 何を隠そう、実はこちらの山塊でこの『果実姿は晩秋の王様ともいえるツルウメモドキ』の緑色の果実状態を見つけたのは昨秋だったので、そのつる性果実の姿を観察することを大いに楽しみにしていたが、年末は当方調子を崩したために時を逸してしまったのがたたったようだ。泣き

 ツルウメモドキ、その姿は過去には信州や関東の山々ではもちろん何度か見ている。また、関西圏では京都北山に比良など方々での出会いが忘れられない。一般的には果実は花材に使われ、つるはリースに重宝されている。とりわけ、女性のハイカーには可愛らしいその果実姿に目がない。それは、クリスマスや正月前あたりのイベントに必要だからだろう。日本では、古来より正月などのお飾りに需要多く、極めて希少植物の果実となっているのだ。昨今ではRDBの絶滅危惧種にまで名が登場するほどと少なくなってしまっているシロモノなのだ。

 今回はやっぱり、世の家庭で、すでに可愛らしいリースや生け花となっているのだろう。どっかの真新しい玄関のリースや、お正月には書院付きの大広間で、立派な床柱のそばの床の間で生け花として飾られたのかもしれない。そのようなお飾りをイメージして気をなだめることとしよう。現地にはその果実の姿は影も形もなくなっていたが、腰の抜けるほどびっくりはしなかった。笑い

 でも、わたしはこのような植物を安易に持ち帰ることはしない。それはなぜかっていわれれば、わたしが住んでいるのは、猫の額ほどの庭にあるウサギ小屋なのだから、ツルウメモドキのような、りっぱな果実の王様には不似合いな住居にまで、やって来ていただくことにはならないからだ。笑
 という訳で手を出すことはあり得ない。実はこのような結果は何度も経験していることからやっぱりか~と残念な感じは想定内だった。でも、よく見るとしっかりと太目の右巻き葛は残されていたことから、来年の出会いを楽しみとしたいものだ。ヤレヤレ・・

     
ツルウメモドキの右巻きのカズラの様子    ↑画像は昨年秋に見た緑色で熟す前の果実 

 その他に目についた果実たち

         
 サルマメはほとんど棘はない    ウメモドキの実はびっしりつくも鳥でまばらとなり    カナメモチの果実はびっしりで長く残る
         
 シャシャンボ、実はツツジ科で1,2位の美味さ    クロミノニシゴリ、実はそろそろ終盤なり    ツルリンドウも実が多い。つるは左巻き
         
    センボンヤリ、閉鎖花の萼がいつまでも残り     

 結局、本日も失敗談ひとつのみとなってしまった。でも、読み人側からすれば、「へ~またこの人、失敗してるやん・・」との方が喜ばれるのだろうと思うのだが如何なものだろうか・・?、イヤ、「そんなのどっちでもいいよ」の思いの方が多いのかな・。・。笑い

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