京都府の希少種ユキワリイチゲ ’20.2.19 くもり
目指す頂は近くに見えた。そうだ、春の妖精は高くもない地で待ってくれているようだ。この度のスプリング・エフェメラルは、今年こそほとんど降らないようだが、例年であれば降った雪も融けて薄くなるころに、その雪を割るようにして一輪の華を咲かせることで知られるその名はユキワリイチゲだ。その仲間にはイチリンソウ、ニリンソウ、セツブンソウ、キクザキイチゲやアズマイチゲと近縁種は多いが、とりわけいち早く春を迎えてくれるユキワリイチゲに逢いに行こう。
RDB京都府カテゴリーは準絶滅危惧種の希少種となっている。そのページによれば、地下の根茎で増殖するため、生育地は少ないが個体数は多いとはなっているが、この地はやや日当たりが弱いのか、充分に陽があたらないと、完全に開花しないようで、群落とはなってないし、花茎のあげ方も少な目で数えるほどしかなかった。分布域は日陰~半日陰の植林地等の林床や竹やぶ一帯、渓流沿い等だが、出逢いは極めて少ない種のようだから大事にしたいものだ。
キンポウゲ科イチリンソウ属のユキワリイチゲ |
記述はさらに、葉は秋に出て、3小葉で三角形、裏は紫色を帯びる。早春、花茎の先に1個白色で淡紫色を帯びた花をつける。実のところ、わたしはこの花を大阪府と滋賀県で見てはいたが、足元の京都府では初見である。それは植物学者の先生にお教えいただいたのだった。その機会を与えて下さった先生には大きな感謝である。
花弁はなく、萼片が花弁状となっている | 花弁の数は12~15個、淡藍紫色を帯び | |
越冬中の葉だが、 表面には紫褐色の斑紋 | 裏面は紫色を帯び、ハッキリした鋸歯もある |
花巡りを終えて我が最寄り駅に降り立つと、いろいろな植栽のサクラの内で、河津桜と十月桜が咲いており、「お帰り!」と声をかけてくれたようで今日も大きな感動の一日となった。
カワヅザクラ | ジュウガツザクラ |
そうそう、河津桜は伊豆半島南端の河津町の『河津桜まつり』が本年も2/10~3/10で真っ只中のようで、もうその原木の桜は散り初めらしい。日本一早咲きの桜なのだ。実は日本百名山の天城山登山と河津桜のツアー案内を何度もやった思い出の天城山と河津桜なのだ。
その時も万次郎、万三郎の天城山縦走をやって天城峠へ降り、伊豆の踊り子と河津桜を見物し湯ケ野温泉に泊まって、そして