比叡山春の花巡り ’20.4.3 晴のち曇

 ヒメフタバランの開花に初めて出会えた。フタバランは高山でしばしば見ていたのだが、このランは高さ5~20cmになるらしいが、こちらでは高くても10cm未満で、ややうす暗い湿った林床に生育するようだ。それにしてもあまりに小いさすぎて、撮影には手に負えない代物だった。
 ラン科の中の関心度はそう高くはなさそうな理由も分かろうという姿である。普通花は2~6個つけるといわれるようだが、この個体には5個ついており、頭が重いのか右に傾いていた。茎は四角形に角張り、葉より上部の花茎には開出する腺毛があるが、葉より下部の茎に毛は無かった。

 こちらでの開花は5月初めと聞いていたが、今年はさすがに早く咲いたようで、すでに咲き終わっていたものも見られた。いずれにしてもお世辞にも美しいというわけでもなさそうな花であり、やっぱり地味な花だろう・・。わたし的には、残念ながらそう喜ばしい初物とはならなかった雰囲気だった。
 そう感じられた訳は上手く撮ることができなくて、ヒメフタバランに対し申し訳なかったような気がしたためではないだろうか。やっぱり我がこのデジと腕ては、この花に立ち向かえなさそうだ。そんな気持ちでその場を離れざるを得なかった・・。

 
 ヒメフタバラン(ラン科サカネラン属)
 
対の二枚の葉も小さく主脈は裏に隆起する 

 ユキノシタ科ネコノメソウ属の仲間たちがやや峠を越したような雰囲気であった。植物たちには温暖化の影響が可愛そうだ・・。もちろん、タチネコノメソウ・ネコノメソウにヤマネコノメソウたちも見飽きるほど咲いていた。ただし、イワボタンにニッコウネコノメソウの場所はパスとした。

         
シロバナネコノソメソウ    キンシベボタンネコノメソウ     ボタンネコノメソウ

 紅色の花は見られず、白い花ばかりだが、エイザンカタバミが満開となっている。アブラナ科ではマルバコンロンソウが咲いていた。でもアブラナ科の他の仲間たちはこれから咲きだしてくるのだろう・・。また、ヤマルリソウも咲き初めで、昨年、一昨年の台風被害の影響で群生が寂しくなったようだ。

     
エイザンカタバミ     マルバコンロンソウ

 なお、木の花はさすがにまだまだ時期早そうだ。でも、キブシ、ニワトコ、クマシデ、イヌガヤにアブラチャン、ダンコウバイが咲き初めとなっていたが、もちろんこれから満開に向かうことだろう。。そうそう、ツゲはもう果実化にうつろう感じであった。これからの木本類のいろいろに出逢えるのが楽しみだ。

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