比叡山 ギンラン多数開花 ’20.5.11 曇のち晴

 今回はデジ故障のために、やむなく慣れないスマホでの撮影行とした。それにコロナ禍によるガラ空きを狙って一番電車で向かったが、あえなく、心配どうりの撮影うまくいかずに悲しい限りとなってしまった。予報違いで朝空はまったくの全面曇り空だった。ましてや7時半ころでの樹林下はまだまだカメラでは明るさ不足で、ストロボ自動発光による白飛びとなってしまったのを現地で確認忘れ、撮影し直しもせず、スマホのストロボ設定等、いろいろと大失敗だった。バカミタイな笑い・・

 それもそのはず、今回ギンランのこれだけの群生に喜び過ぎたのも大きな失敗談の原因の一つでもあったのだが、気がついたのは先へ相当進んでからであった。ここまで来てから、今さら引き返すこともならず、今回は泣きっ面に蜂状態であった。来季こそこ群生のギンランの前で上手く撮れるのを待ちたいものである。情けない涙・・ 

 
ギンラン(ラン科キンラン属) 

 

 次はオトコヨウゾメの咲き初めに何とか出会えた。この種はここでも個体数がそんなに多くはなく、これまでから花時の個体に出会えた覚えはほとんどない。何とかいい状態で撮らしてほしいオトコヨウゾメだったのだが、今度はまさかのスマホ撮りとなってまたしても、上手く撮れたとは言えないのが残念だ。かと言ってコロナ禍の中で新デジが届いたからと何度も電車には乗られないだろう・・。泣

 
名前がおもしろいオトコヨウゾメ (ガマズミ科ガマズミ属)*

 * 新しい分類体系ではオトコヨウゾメはこれまでAPGでは、スイカズラ科からレンプクソウ科に変更されていたが、2017年7月の国際植物学会議でレンプクソウ科は廃止されてガマズミ科に変更された、といわれる。現在でも図鑑はもとより、ネット上でもオトコヨウゾメ等ガマズミ属たちはほとんどが、従来のレンプクソウ科と表記されたままで、ガマズミ科に訂正されていない状態が続いているようだ・・。


 さて、次はカエデである。今日のコ-スはこれまでから何度も歩いているのだが、今回ウリカエデだろう・・と目についたのが初めてだった。↓最初の画像を見て、現場では「アッ、ハナノキかな珍しいカエデだ・・」、と飛びついたのだが、よくよく調べてみれば、どうも葉も若干違いそうだし、果実もハナノキにしてはしっくりと断定できそうにない。
 しからば何かとおもえば、果実が水平に開いていることからの同定だ。しかし、樹木は↓中の画像にさらにその上に葉がしっかりついた部分は写っていないのだ。その全体の高さが15mはあろうかという猛烈な高木であるのが、普段に見かけるウリカエデの高さにしては高すぎないかとの疑問はある。
 そして図鑑表記の高さ6~8mとあるのがやや疑問だ。でも、個体差はいろいろあるのが植物たちの各種の状態であるのだからと、ウリカエデでどうだろう・・。それに、ハナノキの愛知、岐阜県等の分布域からしても、こちらでハナノキにしては無理がありそう、と判断した。

         
ハナノキか、それともウリカエデの葉だろう・・?    落葉小高木とあり、その高木のほうでは・・    水平にまで開く果実はウリカエデそのものだが 

 

 さて、草本類が数多く見られたのもうれしい~。でも、鹿を意識して観察していたいものだ・・。害敵となり易い鹿はもちろん、それに立ち悪いのは人間様だが、こちらの山塊では結構ハイカーの皆さんは心ある方が多いようで、安心だろう・・と思っていた。でも、ヒトツボクロなど盗掘とおぼしき花もあり、今後は大切に見守ってやってもらいたいものだが・・、それにしても今年も花は無理っぽい、残念だ。

         
ツメクサは葉は細長く5弁花だ    ミミナグサの茎は暗紫色帯びる    遠すぎ暗くカヤランが分らないが2株
         
 ボタンネコノメソウもいよいよ終了だ    トキワハゼは少なくなっているが・・    ツルキンバイも残花が少しとなり
         
チゴユリがポツン、鹿に見つかるナ     タニギキョウは鹿忌避植物かな・・    マムシグサの花冠は葉より上で咲き
         
付属帯がマッチ棒状ムロウテンナンショウ     マルミノヤマゴボウ蕾、これも鹿の餌   これは人間のオヤツ、イワナシの実 


 最後は木本類だが、この種たちの楽しみはこれからといえるだろう。その楽しみを得るためにはコロナよ、早く消えてくれ!・・。

         
 タニウツギの色あいが見事なり~   ツツジ科の早や手ウスギヨウラク終     ヤマツツジは咲き初め
         
 ヤブデマリの花は賑やかが特徴   ハナイカダの若き実、マズイ!     ツゲの果実には、花柱が角状に3残り

 最後になりましたが、キンラン、ギンランは滋賀県のRDBでは『希少種』に指定されています。どうぞ、大切に見守ってやってください。なお、開花場所についてのお問合せはご容赦願います。

5/1比叡山ツルキンバイ、カヤラン ホームヘ 5/12西山のヤマナラシ、クリンソウ






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