京都西山 フクジュソウ満開のポンポン山 ’19.3.9 晴

 晴れ渡る一日となろうとの予報でフクジュソウに出会いに登ってこよう。実は先月21日のリベンジだったのだが、さすがに暖かくなってポンポン山の温度計は8℃であり、これだけの条件が揃えば賑やかに咲き誇って見物者もひきも切らない。

     
獣害の保護柵内は気に入らないが、盗掘や動物の害から守るためにはやむを得ない措置だろう、それに草刈りも大変 

 この春告げ花は勝手に咲いてくれているのではなく、多くの人たちによる手助けの賜物であろう。その早春の花々を守るために、多くの方々による例年の定例的な草刈り整備の重労働やシーズン中の受付、群生地周辺の道整備等のボランティアや設備等への寄付行為等の助けのお陰であることにも感謝の念を感じながら見物としたいものである。

 もちろん、ヤマシロネコノメにも出合いたい。昔のことを思えば昨今は惨めなほどの咲き具合は仕方ないのだろうか。それでも何とか京都府RDBの絶滅危惧種指定を受けている種であることから、府下の限られたところで踏ん張っている現状にあるようだ。こちらは鹿や猪は食べないことから害獣より、敵はむしろ踏みつけや盗掘等で害人ではなかろうか・・?

 
 ヤマシロネコノメ(ユキノシタ科ネコノメソウ属) 早咲きのトップランナーでもある

 このヤマシロネコノメは1999年に新種発表されたもので、コガネネコノメソウの変種であるが、さらに詳しくは愛知県に咲くトウノネコノメの仲間であるようだ。「コガネネコノメソウと似ているが萼片は緑色で鐘状で、円形で萼筒とほぼ同長である。雄ずい、花柱はがくより突出し葯は黄色。花の直径は約4.6mmと大きい。 」と京都府のRDBで形態説明がなされている。その中で大きいとあるが、コガネ・・やトウノウ・・に比べればやや大きいということで、要は5mmほどで極めて小さな花であるのだ。

 とにかく、トウノウネコノメにそっくりだが、その花よりやや大きくて、萼の背面に毛が散生すること、それにしべの先が萼片より出ている点などは素人目にも分かるので、「可愛いネ~」だけでなく、せっかく懸命に咲いている花なのだからそれくらいは観察して見てやってほしい。

 昨日の観察で、これまではいつも咲いていた野山ではアオイスミレの姿が見かけなかったのだが、今日は別の谷間に群れ咲くアオイスミレに出合えたが、やはりスミレの一番手のとうり相当の痛みが進んでいた。それに早くもヤマルリソウが一株だけ咲くも、なぜか傷だらけで撮るにしのびなかった。

 
 咲き疲れたアオイスミレ

 『クスノキ』といえば巨木群で知られている。ところが、ハイカーでも山歩きの最中にクスノキそのものを見た方はほとんどないのではなかろうか・・?。そのクスノキはほとんどが、寺・神社・学校・公園・街路樹等に植栽されているのがほとんどであろう。そのクスノキを今回山歩きの中で見つけたのである。最初はまさかクスノキの本物か半信半疑でネット上で確認できたものであるのだ・・。実はクスノキ科はいろいろな樹種が多くあって同定は生易しくはないために迷いに迷った結果であったのだった。

 今回のそのクスノキの背の高さおよそ4~5mくらいの高さで、幹の太さは直径5cmだったがまったくの幼木であったのだ。普段見慣れた樹齢何百年もの古木とは天と地の差ほどの違いであった。その様子を撮った画像でご覧いただきたい。

     
葉表光沢あり 葉身12.5cm、幅5.5cm    葉裏脈腋右に小さな穴が空いてる  
     
 葉表拡大 3行脈、葉柄2.5cm   冬芽の頂芽は淡赤褐色 
     
 幹の下の部分、一番の上の幹先まで緑色   幹の上部分、細い枝は暗紅色、葉枝は紅色が美 

 マンサクも前回の2/21にも咲き初めを見ていたが、2週間以上経った今回もまだ咲いていた。この木も花は長い期間咲き続けるのだろうか。

 
 長く咲く マンサク(マンサク科マンサク属)

 まだまだ春浅く、低山なれども稜線上の枯れ野には落葉樹が良く似合っているナ・・、といつもながらこの景色たちがお気に入りなのだ。

       
 カナクギノキ  ケヤキ  イヌブナ エゾエノキ 

3/8イヌガシ満開 ホームヘ 3/14西山の植物観察






inserted by FC2 system