比叡山麓に咲く花 ’19.8.17 曇のち晴

 今年の台風10号の行方も冷や冷やしました。しかし、当方面では前評判より被害もなくホッとしました。しかし、今後も超大型台風が、西日本のどちらにでも同じように、上陸するかもしれないために油断大敵でしょうか・・。ところで、イワギボウシはそろそろ咲いているだろうか・・と、台風一過すぐに猛暑を押して出かけてみました。

 しかし、この花もやっぱり例年より開花は遅いようでした。やはり今年の6月ころは雨が長く続いて梅雨明けも大幅遅れとなったのでしたが、どちらにしてもこのあたりも夏の花の遅れの要因ではないでしょうか・・?。山地谷沿いの湿った岩上などに生えると図鑑にあるとおり、そのような地に多数の葉の塊は見えるのですが、白っぽい花の開花の様子はほとんど見当たりませんでした。おそらく後しばらくの日にちはかかりそうです・・。でも、沢筋の流れの向こう岸の岩上の相当離れている地のために細かい観察は無理のようなのが残念です・・。やや来るのが早かったことになりますね・・。残念
 なお、このイワギボウシは、滋賀県でのRDBは該当なしのようですが、京都府カテゴリーは準絶滅危惧種の指定となっております。いずれにしても非常に珍しくて希少種のようですから、大事に見守りたいですね。

 
 イワギボウシ(キジカクシ科イワギボウシ属)はまだツボミのよう・・

 続いて、前回のこの地では、まだまだほんの咲き初めだったイワタバコの群生地へ移動です。ところがさすがに前に来たより20日近くも経っており、こちらはもうほとんどが花びらは散っておりました。残花はほんの一握りの有り様となっていたのは致し方ないでしょう。イワタバコも花の命は短くて、何度も満開の花時を愛でることはいと容易ならざりしかな・・の気持ちでした。笑い

 
イワタバコ(イワタバコ科イワタバコ属)水気の多い岩上を好むよう・・ 

 木陰の下の斜面には、草本類のクサアジサイが地味な姿でこれまた咲き残ってくれていました。この種こそいつも残花ばかりに出会っているような気分ですが、やはり「今日のお目当てはこれだ!・・」と決め内しないでは、花巡りの主役にはなれない種のようです。アジサイ科の花では、わたし的にはやっぱり梅雨時あたりに咲くであろう本来の木本類であるヤマアジサイのほうがメリハリがあって花らしいでしょうか・・。

 
クサアジサイ(アジサイ科クサアジサイ属)湿った林床や木陰に咲く 

 低山ではツツジ科ではホツツジがアンカーとして咲くこととなる種ではないでしょうか・・?、この花も地味なために花時よりも、紅葉期に喜ばれるくらいでしょう・・。しかし、亜高山ではミヤマホツツジなどが、登山者にはより喜ばれる種でしょうか。
 低山のホツツジは取り立てて話題にもならないようですが、この種が有毒だとのことをよく耳にします。ならばホツツジのどこを食べて有毒なのか・・、と不思議に思うほどです・・?。どうやら有毒は花粉にも含まれているようで、蜂蜜に混入して食中毒を起こすことがあるようですから、その点も知っておきたいものです。

 
 ホツツジ(ツツジ科ホツツジ属)地味すぎて話題にもならない・・

 目についた木本類は以下のような種でした。この時季ですから果実ばかりですが、若い果実の状態であってもしっかり観察すれば果実化の進捗状況が各々相違する点などでも面白いものです。もちろん、果実の観察はもとより、葉の観察も重要な自然観察のポイントでしょうか・・。

         
 テイカカズラ(キョウチクトウ科)    コバンノキ(コミカンソウ科)   エゴノキ(エゴノキ科) 
         
 キブシ(キブシ科)    クマシデ(カバノキ科)    ナンキンハゼ(トウダイグサ科)

8/11ボタンヅル ホームヘ 8/24ノリウツギ






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