比叡山に咲く花 ’19.8.11 晴 猛暑日

 連日の猛暑日が堪えるのですが、やっぱり山中の花たちはどうしているのだろうかと出かけることとしました。可能な限り涼しいうちに歩こうと早起きして一番の電車に乗ります。それでも歩きだせばすぐに汗は滴り落ちます。蝶たちもやぱり涼しい方がいいのでしょう。カラスアゲハ・モンキアゲハにツマグロヒョウモンの三種が、咲く花に吸蜜へ元気に飛び回っているのに出会えました。しかしながら、なぜかいずれもジッとはしてくれず、写真は撮らせてくれませんでした。トホホ

 さて、本日は今年初見のボタンヅルの咲き初めが綺麗でした。最もこの近縁種のセンニンソウはやや開花時期が遅れるようで、見られたのはボタンヅルだけでした。この二種を見極めるにはやはり葉の違いが一番容易ではないでしょうか。葉に切れ込みのある方がボタンヅルで、全縁なのがセンニンソウですね。花での違いは難しいでしょう・・。

 
葉に切れ込みのあるのがボタンヅルです~ 

 他にも咲いていた種が見られましたが、秋花はこれからが本番となることでしょう・・。野草類でダイコンソウ・ヒヨドリバナ・ヒメジョオンなども多数咲いています。マツカゼソウはこれからがシーズンでしょうか。以上見られた花たちはいずれも見飽きたものばかり、さらに小さな花で、わずかな風に揺られているようで、これらにレンズを向けると、酷暑の中で頭が痛くなりそうなために、眺めながら素通うりしてしまいます。笑

     
ノリウツギはウツギでは一番遅いでしょう    ツツジ類の最後を飾るホツツジの花
     
オオキツネノカミソリもそろそろ終盤でしょう    ウバユリもほぼ終盤となっていました 

 やっぱりわたしは、真夏の花歩きでは木本類の観察が心静かに楽しめますね・・。本日の果実類の中で一番のお気に入りは「マツブサ」の牛ブドウと呼ばれる珍しい実でした。このマツブサという種は自生地、個体数ともに少なく、極めて希少な種であることも知ってハイカーのみなさんは大事に見守っていただきたいものです。
 果実は10月ころには青黒色に熟し、こちらではオタカラコウやミカエリソウが大群生で満開となって、珍しい種のマツブサとともに秋のハイクの楽しみの一つとなります。ちなみに花の開花はこちらからご覧いただけます。

 
マツブサの果実はまるでブドウのよう~ 

 その他に目についた木本類の果実たちですが、各々まだまだ熟すには時間がかかりそうです・・。

         
こちらでは珍しきウリノキ   今年は豊作のコバンノキ     イヌガヤの実も毎年は見られない
       
 アブラチャンは普通に見られる    ダンコウバイの実は比較的珍しい   マタタビ(これは虫こぶ)* 
         
コゴメウツギの実には容易に気づけず    ヤブデマリは毎年派手に目立つ     中国原産で古くから渡来のナツメ

 * マタタビ科のマタタビの果実には「かぼちゃ型」と「どんぐり型」とがあります。↑の写真は前者で、いわゆる虫こぶ又は虫エイと言われます。よく言われるマタタビ酒には両方とも使われます。花の開花時期に「マタタビアブラムシ」が寄生し、果実は正常に成長せず「かぼちゃ型」にこぶし状に成長した果実となります。もっとも10月頃には赤っぽくなって熟しますが、だいたい熟す前に落ちてしまうようです。また、正常な姿は細長い実になる方で長楕円形で2~3cmと細長く、いわゆるどんぐり型となり10月頃には橙黄色に熟します。なお、今回はいくら探しても正常な果実は見当たらず、みんなかぼちゃ型ばかりの実でした。

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