比叡山のセリバオウレン ’20.3.11 曇のち小雨

 流石に早くから暖かい今年の早春花は早々と見せてくれるよう・・。今回は満開のセリバオウレンの花の様子をやや細かく取り上げてみたい。なぜなら、図鑑により花の説明にはいろいろな表現で世に出ているらしい。

 ネットサーフィンしていると、セリバオウレンの説明は表現がまちまちのように以前から思っていた。しかし、この種の花をわたしの周りにはそう方々で観察した覚えはない。せいぜい、出会った時には「葉のつき方を見て3出複葉が二回ついている、これはオウレンでなくセリバオウレンだナ・・。」との程度の観察であった。おそらく春一番といってもいいくらいな早咲き花のために、寒さ嫌いの我が身には出会える機会の多くない種であったのだろう。笑い

 今年こそ温暖化の影響か雪の少ないことから出逢ったのはもう二度目だが、これまでは年に一度も出会うことのない花だったように思える。そのような観察状態だったのだから、残念ながら花の状況は詳しくはないのだ。「今頃なにいってるのか・・」との原因のようだ。トホホ

 まず、セリバオウレンの花は直径1cmほどでほとんど白色が多いが、両性花は紫色を帯びるものも多うそうだ。それに、長い花弁状の萼片は5個、短いへら状の花弁と雌しべはともに10個ほどだが、雄しべは多くつき、葯の色は白色である。果柄色はほとんど茶色で、緑色もあるがこちらは少ない。

 では、詳細なネット上より参考にさせていただけば、どうやらわたし的には次のような表現となりそうだ。

 花は両性花と雄花で、今回の箇所では両性花が最も多く咲いていた。雌しべは茶褐色だったが、以前には緑色の雌しべも記憶にある。その時は花茎色も同じ色となるようだ。画像1で見ると、どうやら花粉の展開が始まるまでは、雌しべの周りに立っていたものが外側に広がるようだが、まだこの個体は花粉の展開中のようで雌しべの周りに立っているものが残っている。一方、雄花は花粉を出し終わったようで、すべて雄しべが外側に散らばっているように見える。こちらの咲いていた雄花で花粉をまだ出していない、すなわち雄しべが立っているその花は見られなかった。

 
1・セリバオウレン(キンポウゲ科オウレン属) 左が両性花で右が雄花

 画像2と3は雄花である。やっぱりセリバオウレンも雄花が一番美しい。この画像の雄しべのほとんどが立たずに広がっているということは花粉が出終わっている。なお、雄しべにも、退化した赤っぽいめしべが花の中心部に見られる雄花があるが、群生ではなく花の数は少なかったのだが、そのような状態のものがたまたま一輪だけ見られた。(↓右画像、左の花につく)

     
2・同株につく三つの雄花 、ここではすべて3個つく   3・一番左は雄しべの中に薄ピンク色は退化した雌しべ 

 とにかく、セリバオウレンは両性花・雄花の花がふつうに見られるのだが、ネット上ではその他にもいろいろな状態の花があるらしい。寒さに弱い小生だが、これからは温暖化がさらに進みそうなことから、いろいろなセリバオウレンの相違点ある花の様子を探し出すべく、今後のセリバオウレン観察に力をいれてみようと思っている。
 なお、今回見たこの地ではセリバオウレンの葉はまだ展開してなかった。この花も開花時には葉の展開とは日数的に一週間ほどは差があるのだろうか・・?。これまで葉の見られた訪問日は一番早い月日が3/20だったがその時には2回3出複葉の観察は済んでいたのだ。


 次はキタヤマオウレンがまだまだ満開だ。この種は岐阜県、福井県、滋賀県に京都府の日本海側に生育するといわれるが、まだまだ新しい名のために発見が広がるかもしれない。

 花の様子だが、花は茎頂に直径1.5cm程の白い花を一個つけるが、わたし的には群生していると素晴らしい眺めが楽しめる種であると興味をもっている。そして、花弁状の萼片は5個で広楕円形、花弁の舷部は柄杓形であり、花茎は暗赤紫色である。
 注目点の葉はバイカオウレンより大型で、葉身は普通三全裂するが、比叡山では葉身が掌状に五全裂して一見バイカオウレンに似た個体が出現している。また、普通見られる3個の葉での小葉は3裂し、側小葉には主脈が2個見られるのが特徴でもあるらしい。

     
 キタヤマオウレン(キンポウゲ科オウレン属)   素人目には葉の観察も容易ではなさそう

 他に見た山野草たち

     
 エイザンカタバミ(カタバミ科)    ザゼンソウ(サトイモ科)
     
 イワボタン(ユキノシタ科)    ネコノメソウ(同左)

 木本類では、他にケヤマハンノキの終盤とキブシの咲き初め、ニワトコの満開が見られた。

     
ツゲ(ツゲ科)別名ホンツゲ、イヌツゲとは別科     イワナシ(ツツジ科)早春の可愛い花が好き

2/20キタヤマオウレン ホームヘ 4/3ヒメフタバラン






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