比叡山に咲く花 ’19.7.17 晴のち曇

 今日も梅雨の中休みとなりそうです。待ちくたびれるような状態で出かけました。最初にアカショウマ(ユキノシタ科チダケサシ属)が咲き初めとなっていました。この花の仲間にはチダケサシはもちろん、トリアシショウマやハナチダケサシがあり、花序の雰囲気など初心者が見分けるにはなかなか容易ではないでしょうか。

 そのアカショウマは明るい草地に生える多年草で、葉はチダケサシ属の特徴である3回3出複葉であり、茎の下部や葉柄の基部が赤くなるのが特徴でしょう。しかし、花序姿がこれらの仲間は概ね細長い円錐状になり、この点で見分けづらいでしょう。でも、花序の側枝がほとんど少なく、あっても最下のものを除き分枝しないようです。
 野原でなく、山地の林内に生えるトリアシショウマとは全体によく似ていますが、アカショウマは小葉の幅が狭いこと、花序の側枝が最下のものを除いて分枝せず細長いなどの点で区別されるとの説明もありますが、なかなか容易に判断しづらい花のひとつではないでしょうか。

     
  アカショウマの葉   

 その他にこちらでは同じユキノシタ科のドクダミは満開で、ユキノシタはそろそろ終焉となっていました。また、ヤマアジサイもこれまた終焉であり、この後にはクサアジサイが咲き、ありがとうございました。アジサイ科のアンカーのシーズンとなるのでしょうか。
 ノコギリソウも終わった花殻となっていました。もちろん、カキノハグサも完全に花の部分だけが消えて無くなっており、やわらかそうな葉だけが寂しそうでしたが、その葉に向かって「今年も綺麗な花を見せてくれてありがとう!、来年もまた咲かせてネ・・」と呟きながら別れを惜しみました。


 さて、花時が5~6月の比叡山でのセッコク(ラン科セッコク属)は、昨秋の21号台風の爪痕によって、わたしは本年は目にすることができなかったのですが、その後に出会った大そう花好きな方に、「それなら来年はこちらで見れますヨ」と教えていただきました。ようやくなんとか撮ることができました。ありがとうございました。来年が楽しみです。
 運よく京都府のセッコクは今年は見たのですがもちろん『絶滅危惧種』です。そして、植物層豊かな滋賀県であっても、セッコクのRDBカテゴリーはやっぱり『絶滅危惧種』のようです。充分心して見守りたいものです。

 
古木に着生するセッコク 

 マツブサの果実の様子です。画像をクリックして拡大画像をご覧くださいませ。なお、マツブサの開花を今年の最初に見たのは6月13日でした。その花はこちらからどうぞ!

 他の山野草類はほとんど花は終わっているのでしょうか。実に寂しい限りです。

         
ノギラン(キンコウカ科ソクシンラン属) 咲き初め    イケマ(キョウチクトウ科イケマ属) 終焉    マルミノヤマゴボウ(ヤマゴボウ科ヤマゴボウ属) 


 本日の植物観察のほとんどは以下の木本類の若い果実たちでした。でも、開花が目についたものはノリウツギとリョウブでしたが、クマノミズキにムラサキシキブはほとんどが終盤となっていました。それにアカメガシワは終わりでした。これからのホツツジがツボミを立ち上げてきていました。その他は若い果実類ばかりでした。

         
 ノリウツギ(アジサイ科アジサイ属)   クマノミズキ(ミズキ科ミズキ属)     ホツツジ(ツツジ科ホツツジ属)
         
ヤマコウバシ(クスノキ科クロモジ属)    ハナイカダ(クスノキ科クロモジ属)     ヤブデマリ(レンプクソウ科ヤブデマリ属)
         
ウリノキ(ミズキ科ウリノキ属)    アブラチャン(クスノキ科クロモジ属)     ダンコウバイ(クスノキ科クロモジ属)
         
マタタビ(マタタビ科マタタビ属)     ウスギヨウラク(ツツジ科ヨウラクツツジ属)   バイカツツジ(ツツジ科ツツジ属) 
         
 コゴメウツギ(バラ科コゴメウツギ属)   コバンノキ(コミカンソウ科コミカンソウ属)     シラキ(トウダイグサ科シラキ属)
         
コバノガマズミ(レンプクソウ科ガマズミ属)    オトコヨウゾメ(レンプクソウ科ガマズミ属)     ミツバウツギ(ミツバウツギ゙科ミツバウツギ属)

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